残りのシーズンをどう戦うのか、何をモチベーションとするのかが懸念され、昨季は実際に、優勝の可能性がついえたところでチームは一気に下降線をたどってしまった。まずはファイティングポーズをとり続けることが求められる。
そしてこの4連敗を振り返ると、決してすべてが悪かったわけではない。要所の甘さやもったいなさが目立ったわけだが、連敗の起点となった前回の東京V戦(地域リーグラウンド第6節)は毛色が違った。試合後、渡邊 凌磨は完敗だったと語っている。
「(第4節・)鹿島戦の負けとはまたちょっと違って、こっちのほうが完敗という感じで何もできずに、相手のやりたいことをやられてしまった。『先制して守れば、浦和は何もできないでしょ?』というのが90分間ずっと続いた感じでした」 リーグ前半戦9試合のうち、東京Vは唯一無得点に終わった相手でもある。金子 拓郎が「自分たちの課題はゾーン1からの前進」と語るように、引いた状態からプレスに出てくる相手には効果的な攻撃を繰り出せておらず、多くの選手が課題として挙げている。
背後のスペースを突くための練度向上は必要だが、まずは「先制点と立ち上がりが本当に大事」(金子 拓郎)ということになるだろう。安易な失点を避けつつ、先制して相手が出てこざるを得ない状況に持っていきたい。
そして新たに噴出した問題が、CBの人員について。前節・川崎F戦開始前のウォーミングアップ中に宮本 優太が負傷し、試合序盤にダニーロ ボザも負傷。CBはここまで根本 健太がフルタイム出場中で、宮本 優太が6試合、ダニーロ ボザが3試合に先発しているが、根本 健太の相方が同時に不在となってしまった。
前節はベンチスタートの予定だった根本 健太が宮本 優太の負傷によって緊急的な先発となり、さらにダニーロ ボザが負傷したことで控えCBが不在に。急きょ柴戸 海のポジションを下げて対応したが、今回はどうするか。柴戸 海はディフェンスラインでのプレー経験があり、安居 海渡も練習や練習試合でプレーしたことはあるが、ボランチの主力でもある。
本職のDFからチョイスするのであれば、候補となるのはベテランの片山 瑛一に、10代の田中 義峯とルカ ディドゥリカ。あとはCBにも対応可能な石原 広教あたりになるだろうか。経験値のある選手に託すのか、あるいは若い可能性に賭けるのか。いずれにしても、マチェイ スコルジャ監督がどういう選択をするかで、浦和が残りの試合をどう戦うのかが見えてくるのではないだろうか。
一方の東京Vも、前回対戦で浦和に勝利して以降、90分での勝星がない。前節・千葉戦後は城福 浩監督から「自分が言った単語を何十回言っても、選手には響かないんだということを今日は学びました」、「自分のマネジメント能力が足りないと痛感しています」といった強めなコメントも出た。どのように立て直してくるのか注目される。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
