今月4日に行われた両者の試合は、ホームの千葉が3-2で勝利し、3年前のJ1昇格プレーオフの雪辱を果たす結果となった。
この試合後、勝利した千葉の小林 慶行監督は東京Vの圧力に苦戦したことを認めながらも、「選手たちはいま自分たちが持っている力を思う存分、本当に100%出してくれているし、今日来ていただいたサポーターの皆さんのおかげで101、102%にしてもらっていると思います」と、接戦をモノにした選手たちを称えた。
ボランチのどちらかが最終ラインに落ちてビルドアップに関わることで、東京Vの前線からのプレスをかいくぐり、2トップが東京Vのディフェンスラインとボランチの間まで落ちて、ウイングが背後を積極的に突く攻撃は、東京Vの特長を消す見事な策略だった。
一方の東京V・城福 浩監督は、2点を先行された前半を振り返り、「腰が引けたというか、自分たちが一番やってはいけないような思考の中でサッカーをやってしまった」と悔やんだ。同監督は続けて、「自分たちが準備をした前半を表現できなかったことは、まったく準備をしてこなかったのと同じだと自分自身で思っています」と反省を口にしながら、逃げ腰になってしまったチームの姿勢を厳しく指摘した。
千葉は前節、昨季のJ2王者・水戸と対戦し、PK戦の末に敗れた。現在リーグ戦10試合を終えてEASTグループで最下位に沈んでいる千葉は、是が非でも勝点3が欲しいところ。水戸戦で値千金の同点ゴールを挙げた安井 拓也は、東京Vとの再戦を前に「本当に、自分たち次第だと思います」と自らに矢印を向け、「自分のやるべきこと、勝負し続けることとか、1対1で負けないとか、走り負けないとか、そういうサッカーの本質的なところが大事だと思うし、戦術的なことよりも個人として絶対に勝つ、絶対に結果を出すというところ。それに尽きる」と決意を語った。
最下位脱出へ、彼らの執念がどのような結実を見せるのかに注目だ。
ホームでリベンジに燃える東京Vは、前節・浦和戦でつかんだ白星(PK勝ち)を自信へと変え、勝点3奪取を狙う。指揮官が掲げる「アグレッシブな守備から素早い攻撃へ」という戦術コンセプトは、タフな展開で勝ち抜き、細部の反省を繰り返すことでより鋭さを増した。
フクダ電子アリーナでの一戦で悔し涙を流した山見 大登は、次こそは「(勝利に)貢献したい」と静かに闘志を燃やす。
最下位から脱出するべく、必死の思いで向かってくる千葉を、ホームの“緑の戦士”たちはねじ伏せることができるか。東京Vにとっては、上位戦線に踏みとどまるために絶対に落とせない重要な一戦となる。味スタのピッチで、リベンジを果たすための咆哮が響き渡ることだろう。
[ 文:白谷 遼 ]
