まずホームの鹿島は前節、アウェイで東京Vを相手に1-2と悔しい敗戦を喫した。ここまで安定した戦いを見せ、首位を走ってきた中で連敗だけは絶対に避けたいところ。昨年8月の天皇杯準々決勝で町田に敗れて以来となる90分負け。そこから立ち上がるリバウンドメンタリティーを示す絶好の機会でもある。
注目は、前線のコンビネーションと決定力だ。鬼木 達監督の下、主導権を握るスタイルを構築している鹿島にとって、町田の堅守をいかにこじ開けるかがカギを握る。前節の敗戦から中3日という短い準備期間の中で、いかに課題を修正し、昨季のJ1王者らしい盤石な試合運びを取り戻せるか。
対する町田は、初出場となったAFCチャンピオンズリーグエリートで先日までファイナルズに臨み、準優勝まで上り詰めた。そのサウジアラビアでの戦いを終えて帰国後早々に戦った前節・水戸戦は、時差ボケや疲労に苦しむ中での厳しい戦いとなった。終盤、水戸の新星・安藤 晃希に鮮やかな同点ゴールこそ許したものの、しぶとくPK戦を制して貴重な勝点2を手にした。黒田 剛監督は「時差を感じさせないぐらいの運動量を発揮して戦ってくれた」と、過酷な状況下で結果を出した選手たちを称えている。
町田のストロングポイントは、いかなる状況でもブレない組織力と勝負強さだ。水戸戦では守護神の谷 晃生がPKストップに加え、自らもキッカーを務めて成功させる活躍を見せた。指揮官が「王者の鹿島に万全の状態で挑める状況を作っていきたい」と語気を強めるように、コンディションをどこまで回復させ、鹿島の圧力をはね返せるかが勝負の分かれ目となるだろう。
前回対戦ではMUFGスタジアム(国立競技場)で鹿島が躍動。鈴木 優磨の先制点を皮切りに町田から3点を奪う快勝を飾った。
地域リーグラウンドも残りわずか。グループ首位を走る鹿島と、消化試合が1試合少ないながらも3位につける町田が、メルスタで激しくぶつかり合う。
[ 文:田中 滋 ]

