神戸が苦しみの渦中にある。AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)ファイナルズの直前までは4連勝を収めるなど首位争いをリードしていたが、帰国後から連戦に突入すると、勝点獲得のペースが停滞。第13節・C大阪戦はPK戦負け、第14節・G大阪戦は0-5の大敗。第15節・広島戦はPK戦勝利で立ち直りを見せたが、10日にホームで行われた直近の第16節・岡山戦は0-3の敗戦だった。
この4試合で積み上げた勝点は『3』。消化試合が1試合少ないとはいえ、名古屋に首位の座を明け渡し、さらに勝点3差をつけられている。ACLEファイナルズの敗退というショッキングな出来事、心身にのしかかるさまざまな重圧。現状の神戸は好転のきっかけを見いだし切れていない。
岡山に敗れた直後、GK権田 修一は「このクラブの選手は間違いなく一番だと思っている」と、神戸のメンバー外を含めた選手個々の質の高さに太鼓判を押した上で、求められる選手のスタンスに触れた。
「GKでも(前川)黛也が出て、僕が出て、やっぱり指定席のあるポジションはないと思う。そういうのがクラブとしてもう1段上、もう2段上に行くためには必要なのかなと思いますし、逆に捉えれば、こういう苦しい時期に誰が胸を張って、前を向いてヴィッセル神戸のために戦えるか。今日みたいな試合(岡山戦)でもあきらめずにやれるか。そういう選手がヴィッセル神戸の未来を背負っていける選手だと思うので、そこはチームとして大事にしなければいけないと思う」 これまでの苦しみがなかったかのように、いきなり何もかもをうまくかみ合わせることは難しいだろう。ただ、我慢強く戦い抜き、難しい局面でもポジティブに声をかけ、鼓舞し合い、チームとして盛り上げ続けられるかは大切だ。目の前の試合に全力をかける、神戸らしさと向き合うのみだ。
一方、勝点獲得のペースが停滞しているのは京都も同じ。第11節・C大阪戦は0-3で敗れ、続く第13節・G大阪戦でPK戦勝ちを収めたものの、第14節・清水戦は1-2で敗れ、第15節・福岡戦はPK戦負け。そして、アウェイに乗り込んだ直近の第16節・名古屋戦は0-3の完敗。第10節で岡山に勝利した際には2位に浮上していたものの、そこから順位は下降の一途をたどり、今季ワーストの9位に。首位に立つ名古屋との勝点差は『11』に開き、この特別大会の優勝の可能性は消滅している。
福岡戦までの3試合はいずれも先制点を奪った中で、90分で勝ち切れない流れが続いていたが、名古屋戦は開始わずか9分に先制点を献上。以降、チャンスこそあったがモノにできず、最終的に山岸 祐也にハットトリックを許して完敗を喫した。巻き返しのきっかけが求められている状況だ。
両チームとも明らかに停滞期にあるが、神戸も京都も本来タフに戦い抜けることが最大の魅力。激しい高強度の戦いに全力を注ぎ、負の流れを断ち切って浮上への契機となる試合としたい。
[ 文:小野 慶太 ]
