栃木は前節で首位・京都に0-2で敗れて、5試合ぶりとなる黒星を喫した。「守備は全体的に良かったと思うが、やはり最後の部分。(ピーター)ウタカ選手を止めることができなかったし、その点で首位との差を感じた」(佐藤 祥)。ただ、組織としては十分に対抗できており、田坂 和昭監督も「首位相手に被シュートを4本に抑えた。全体的な守備は非常に良かった」と評価するなど、それまで4戦負けなしだったチーム状態の良さが見えた試合でもあった。
今週のトレーニングも選手たちは紅白戦で非常に激しい攻防を繰り返すなど、大宮との大一番に向けてモチベーションが高まっている様子。矢野 貴章は大宮戦に向けて「お互いに負けられないし、前回対戦のように激しい試合になると思う」とした上で、「お互いに守備が堅い中、僕らの武器であるリスタートは大きなチャンスになると思っている」と続けた。前回対戦ではリスタートのこぼれ球を鮮やかに押し込んだ矢野。今節も虎視眈々と千金ゴールを狙う構えだ。
一方の大宮はJ3降格圏に沈んでいたが、直近5試合を3勝1分1敗とまとめ、勝点獲得ペースが加速。そして、前節の勝利で降格圏から脱出した。
前節は相模原との残留争い直接対決だったが、きっ抗した展開から77分に馬渡 和彰が直接FKを鮮やかに決め切り、粘り強く勝点3を手にした。南 雄太が「ありきたりな言葉になってしまうが、『気持ち』とか『戦う』とか、そういう部分をみんなでもう一度確認した」と振り返っているように、球際や攻守の切り替えの局面に激しさと厳しさがあり、チームとして浮上していこうとする強い意志が見えた試合だった。
前回対戦は気持ちと気持ちがぶつかる激しい攻防が90分間続き、1-1のドローだった。今節、栃木が勝てば大宮を勝点6差に突き放し、大宮が勝てば得失点差で栃木と順位が入れ替わる。
[ 文:鈴木 康浩 ]

