大宮は前節、大宮アカデミーで多くの選手を育て上げ、トップチームの監督も務めたことがある伊藤 彰監督が指揮を執る仙台と対戦した。88分に山崎 倫のゴールで追いついて1-1で引き分けた。原崎新監督は仙台での監督経験があり、“元監督クロスダービー”はイーブンパーだったが、最下位・大宮の目標は残留ではなく、J1昇格プレーオフ進出。勝点が詰まっている現状と残り試合数を考えれば不可能ではないが、まずは原崎新監督の下で最初の勝利が必要。
大宮には昨季まで甲府でプレーし、天皇杯優勝に大きく貢献した浦上 仁騎、石川 俊輝が在籍。加えて、泉澤 仁、新里 亮、三幸 秀稔も元甲府の選手である。浦上、石川は甲府の選手のことを詳しく分かっているので、甲府としては戦いにくい面もあるが、今季から篠田 善之新監督を迎えて甲府のやり方は大きく変わっている。ただ、スカウティングという視点では甲府は多くの試合を重ねているが、新監督で2試合目の大宮がどんな戦いをしてくるのかを、甲府のコーチングスタッフが精確に読むことは難しい。
甲府には大宮でトップチームのコーチも務めた大塚 真司ヘッドコーチがいて、大宮には甲府で3シーズンGKコーチを務めた山岸 範之GKコーチも所属。このように人材交流が濃く、お互いに情報は筒抜けなのかもしれない。
甲府は前節・金沢戦で13本のシュートを打たれたことを修正しなければ、連勝を伸ばすことは難しくなるだろう。甲府の連勝による自信と必要な修正、もともと選手層が厚い大宮の変化と人心一新の効果、どちらが上回るのか。注目の一戦だ。
[ 文:マツオ ジュン ]
