ここまでホーム戦2試合のPK戦勝利で勝点を積み上げてきた琉球だが、チームが真に求めているのは90分での勝利だ。平川 忠亮監督が修正点として挙げていた「ボールを前進させる距離感」は改善傾向にあり、前節・滋賀戦では中盤でテンポよくパスをつなぐ場面が増えた。ただ、13本のシュートを放ちながら無得点に終わったように、ゴール前での迫力と決定力はいまだ課題として残る。浅川 隼人を中心とするアタッカー陣が“最後の一押し”を示せるかが焦点となる。
守備面ではGK佐藤 久弥を中心に“ゼロで終える”という意識がチーム全体に浸透している。主将・鈴木 順也ら最終ラインの統率も安定しており、前節のクリーンシートは自信になる材料だ。宮崎はクロスとセットプレーを武器とするだけに、空中戦やセカンドボールへの対応でどれだけ上回れるかがチーム守備の試金石となる。
対する宮崎は前節、鳥栖を相手に2-1の逆転勝ちを収めて開幕3連勝。ハードワークをベースに、サイドからの鋭いクロスと精度の高いプレースキックで着実に得点を重ねており、左SB下川 陽太と、トップ下・奥村 晃司のキック精度はセットプレーの局面で特に脅威となる。さらに今季金沢から加入した土信田 悠生が現在3ゴールと好調で、少ないチャンスをモノにする勝負強さも光る。
琉球がボールを保持して主導権を握るのか、それとも宮崎がプレッシングとカウンターで機先を制するのか。両チームの狙いがぶつかり合う攻防から目が離せない。
[ 文:仲本 兼進 ]
