今治、愛媛ともにここまでの戦いぶりは決して芳しいものではなく、明治安田J2・J3百年構想WEST-Aグループで今治が8位、愛媛が最下位の10位。やや寂しい形でのダービーマッチと言わざるを得ない。
ただ、それでもこの一戦が愛媛県勢Jクラブとしてのプライドを懸けた大一番であることに変わりはなく、ここでの勝利を反転攻勢の呼び水に、と期待する思いが湧き上がるのも当然のことだ。
愛媛がボールを保持し、今治がそれを能動的に奪いにいく。
お互いのチームスタイルを考えれば、おのずとそんな大枠の図式が見えてくる。
ポゼッション面ではショートパスをテンポよくつなぐ愛媛に分があるが、倉石 圭二監督は「ポゼッションよりプログレッション。奪って前進できるかが肝になってくる」と語る。強度の高い守備からの鋭い切り替えというチームの強みが発揮された前々節では首位・徳島に2-1の勝利を収めており、ポジティブなイメージもすでにある。
また今節は、U-21日本代表招集で前節・富山戦を欠場した梅木 怜が戦列に復帰予定。成長著しい若武者の思い切りの良いプレーもチームに勢いをつけるだろう。
対する愛媛で高いモチベーションを露わにするのは、昨季まで今治でプレーした阿部 稜汰だ。
今治在籍時には出場機会に恵まれなかったが、愛媛では今季開幕から主力に定着。「今治での2年間があるからこそ、愛媛での現状がある」と古巣へのリスペクトを示すが、「良い意味で今治のファンの方たちの期待を裏切るプレーをしたい」と、かつてのホームで“恩返し”を狙っている。
[ 文:松本 隆志 ]
