1週間前に札幌ドームで行われた第1戦は、広島がアウェイゴールを3つ決めて勝利した。24分にセットプレーの流れから東 俊希が先制点を挙げ、後半にはカウンターからジュニオール サントスが2得点をゲット。大きなアドバンテージを得てホームに戻ってくることに成功した広島は、第2戦に敗れたとしても2点差以内なら勝ち上がりが決定することになった。
札幌にとっては、逆転で勝ち上がるためには少なくとも3得点以上が必要な条件でスタートする試合となった(3-0なら延長戦に突入する)。かなり難しい状況に立たされているが、ペトロヴィッチ監督は第1戦を終えたあとに「何が起こるか分からないのがサッカー。われわれがアウェイで3-0で勝てないことはない。スコアをひっくり返すためにしっかり考えて準備していきたい。ひっくり返すことにトライしていきたい」と語っている。強い意志を持って広島に乗り込んでくるだろう。
8日に行われた天皇杯2回戦が、札幌にどのような影響をもたらすのかも興味深い。桐蔭横浜大を札幌厚別公園競技場に迎えた一戦は、前半に2点を先行された中、後半に金子 拓郎と青木 亮太の得点で同点に追いついた。そして、後半終了間際に勝ち越し点を奪われるも、アディショナルタイムに岡村 大八の得点で延長戦にもつれ込み、金子の得点で勝ち越して3回戦進出を決めている。
「土曜日に広島戦がある中で、考えていた選手の出場時間が予定外のものになってしまった。その意味では手放しで喜べる勝利ではありません」とペトロヴィッチ監督がコメントしているように、選手に想定以上の負荷がかかる一戦になったことは誤算である。しかし、公式戦4試合ぶりの勝利を二度のビハインドをはねのけて奪ったことが、チームに勢いをもたらすことも考えられる。3得点以上が必要なプレーオフステージ第2戦を前に、離脱していた興梠 慎三が2カ月ぶりに復帰したことも頼もしい。
札幌が前半から攻撃的に出ることが予想される中、広島としてはしっかりと自分たちのペースで進めていきたい。第1戦を終えてミヒャエル スキッベ監督が「前半押し込まれたので、そこを反省したい。そして札幌に関していえば、以前の試合でも立ち上がりから押し込んでいたという流れがあります。札幌がやっていたようにわれわれも前から押し込みたいと思っています」とコメントしているように、自分たちが前に出ていく姿勢を見せていきたいところだ 先制点が極めて重要な一戦になる。札幌としては前半のうちに奪っておきたいところだが、リスクを負い過ぎて失点してしまうことは絶対に避けたい。立ち上がりに札幌がどんな姿勢を見せていくのか。そこがまずは最初の見どころになる。
[ 文:寺田 弘幸 ]