また、福岡は直近の明治安田J1第8節・新潟戦で、前半に2点をリードしながら後半アディショナルタイムで2失点を喫しての衝撃的な逆転負け。鹿島は同第8節で神戸に1-5の大敗を喫し、リーグ戦4連敗となった。リーグ戦における悪い流れをこの一戦でなんとか良い方向へと持っていきたいという点でも、両チームの思いは共通するはずだ。
今節から中3日で福岡が札幌と、鹿島が新潟と、それぞれアウェイでのリーグ次節を控えていることもあり、このゲームはリーグ戦での出番が限られている選手を軸に先発を構成することが予想される。そういう意味で選手たちはグループステージ突破に向けた一戦という点に重きを置いて臨むのだろう。
ただ、リーグ戦での状況を変える結果を残したいとの思いも選手の中にはある様子。例えば福岡の前嶋 洋太は「もちろんグループステージ突破に向けてなんとか勝点を獲得したいという思いで戦うが、それと同時に新潟戦のあとのゲームだという点での重要性も理解している」と話している。
4月5日の前回対戦はホームの鹿島が1-0で勝利。32分にテンポの良いパスワークから荒木 遼太郎が中央のスペースに潜り込み、密集エリアをドリブルで前進して右足シュートを決めている。鹿島の岩政 大樹監督が「このルヴァンカップでは荒木に期待している」とコメントしたとおりの活躍を見せた10番の働きは、今節でも鹿島側の注目ポイントになる。
アウェイでの戦いになる鹿島だが、前回対戦で15本のシュートを放ったように攻撃面でパワーを使い、福岡を押し込む展開にもっていきたいところ。リーグ戦では失点の多さが気になるが、このルヴァンカップでは前回の福岡戦で無失点、その前の2戦もそれぞれ最少失点に抑えており、先制する流れにもっていければ勝点獲得の確率は高まってくるはずだ。
福岡は同一カードでの連敗はなんとしても避けたいところ。長谷部 茂利監督が「いま調子が良くないようだが、今季すでに二度対戦(J1第4節はスコアレスドロー)している印象からすれば相変わらず強い」と鹿島への警戒感を強めるが、今回はリーグ戦で4戦全勝、ルヴァンカップで1勝1分と、今季抜群の強さを発揮しているホーム戦でもあるので、選手たちは勇気を持ってピッチに立てるだろう。
鹿島にボールを持たれる展開が予想されるが、チームのアイデンティティーにもなっている連動性の高い粘り強い守備で無失点の時間を延ばし、鹿島の焦りを誘うことができれば、ある意味、主導権を握った展開に持ち込めるはずだ。
リーグ戦への影響も大きい今節で、望みどおりの結果を手にするのはホームの福岡か、それともアウェイの地に乗り込む鹿島か。
[ 文:島田 徹 ]


