横浜FMは柏よりも中日が1日多く、日程面でのアドバンテージがあるものの、ケガ人が増えつつあり、万全な態勢とは言えない。明治安田J1第26節・清水戦で角田 涼太朗、第27節・町田戦でトーマス デン、第28節・神戸戦で松原 健といずれもCBでプレーした面々が負傷した。
健康に問題のないCBはジェイソン キニョーネスと諏訪間 幸成の2人だが、前者は神戸戦でフル出場、後者は後半の45分間をプレーしている。ケガ人の中で角田 涼太朗は近日中に復帰できる見込みで、第1戦に起用できる状態であれば選択肢は広がるが、残留を争うリーグ戦のプライオリティーは高く、無理は禁物。もうケガ人は出せない状況だけに、CBのチョイスは大島 秀夫監督の悩みの種になりそうだ。
一方、昨季セミファイナルで涙を呑んだルヴァンカップはリベンジを期す大会。そして、結果を重視しつつも、2週間後に再開するリーグ戦に向けて戦術理解の浸透や新戦力の台頭を促す絶好の場にもなり得る。今夏加入したディーン デイビッドの適応をより加速させたい。また、リーグ戦で控えスタートが増えている山根 陸も再び先発の座の確保するため、高いモチベーションで臨むはず。リーグ戦で出番が限られている選手の奮起に期待したい。
対する柏はリーグ戦残り10試合となった状況で、首位とは勝点1差の2位と絶好のポジションでシーズン終盤に突入している。ルヴァンカップでも、今季就任したリカルド ロドリゲス監督の戦術が早々に浸透した証左として、すべてカテゴリーが下の相手との対戦だった1stラウンドを3連勝で突破。東京Vとのプレーオフラウンドも、アウェイでの第1戦を3-0で制すと、ホームで迎えた第2戦も2-1で競り勝ち、2戦合計5-1と危なげなく準々決勝にコマを進めてきた。
この準々決勝での不安要素を挙げるとすれば、日本代表に招集された細谷 真大の不在か。ただ、そのエースも直近の第28節・福岡戦こそ先発起用されたが、切り札的な途中出場が多く、影響は限定的だろう。逆に力のある選手をベンチに置きながらも結果を出す柏の充実ぶりをうかがわせる。
暦上は秋となる9月に入ったとはいえ、まだまだ気温は高い。第2戦は中3日で開催されるため、戦術浸透度を含めて総合的な力が上回ったほうがセミファイナルに進む公算が大きい。まずは思惑と思惑が交錯する“前半の90分”を両者がどう戦うのか。見どころ十分の一戦である。
[ 文:大林 洋平 ]

