Jリーグ百年構想
5.街の集客装置
欧州のサッカースタジアムもアメリカのボールパークも今、街なかに回帰している。もし、Jクラブのスタジアムも街なかにあったら。人口減少・高齢化時代に、郊外に分散したにぎわいを再び街なかに呼び戻す装置として、昭和時代のデパート同様、中心市街地の核(コア)として強い求心力になるだろう。
わが国でも2010年11月、北九州市が新幹線小倉駅の北500メートルに、ギラヴァンツ北九州(J2)のホームスタジアムとして街なかスタジアム計画を打ち出した。
北九州市が打ち出した新スタジアム構想図(2010年11月17日の記者発表資料より)
(1)街づくり
年間を通して週末ごとに、多いときには万人単位の巨大集客装置となる。千人単位のアウェイファン・サポーターも、試合の前後は「観光客」。スタジアムへのアクセスは徒歩が中心となり、観客が長く滞留する街の仕掛けがあれば、中心市街地に大きな経済効果をもたらす。
市街地にあるスタジアム(ドレスデン)
(2)都市再開発
郊外の再開発プロジェクトの核として、面開発の複合型の街づくりが行われる。公共交通や十分な駐車場整備に加え、パーク&ライド整備が必要である。
VfLヴォルフスブルクで5シーズン半プレーした長谷部誠選手は、ホームスタジアムについて次のように語った。
「中央駅から歩いて(10分ほどで)行ける利便性の高い立地なので、試合後に渋滞も起きず、選手としてストレスがありません」
ショッピングモール(手前)とアムステルダム・アレナ(オランダ)





































