10月15日(日) 2006 J1リーグ戦 第27節
浦和 2 - 1 福岡 (15:04/駒場/17,541人)
得点者:'20 田中マルクス闘莉王(浦和)、'45 ワシントン(浦和)、'89 薮田光教(福岡)
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難しいピッチコンディションによって、試合はミスの多い大味なものになってしまった。両チームが共に感じていた問題点だったが、足元でつなぐパスが厳しいとなると蹴るしかない。難しいピッチコンディションという不可抗力がこの両チームに振りかかかったとき、両者を分けたのは個の力だった。
福岡は宮本亨がメインスタンド上段の記者席まで聞こえる大きな声で「上げろ!!」と叫び、高い位置でラインを維持しようと試みていた。ペナルティエリア内でワシントンに前を向かせないようにするための最上の手段だった。これにより、まずはエリア内でシュートを打たれる可能性が減るという事が一つ。さらには最終ラインとボランチとでサンドすることで、間延びした場合と比べより厳しいプレスをワシントンにかけられるということが上げられる。
しかしそうしたプレスに対してもワシントンは揺るがなかった。確実にキープして起点となると、山田暢久を中心とした2列目以降の選手による分厚いサポートを引き出し、福岡ゴールに迫った。
対する福岡も、深い地点から前線へ蹴り込むスタイルを取ったが、こちらは浦和とは違い、飯尾一慶をラインの裏に走り込ませる意図を持っていた。ただ、さすがに最終ラインから飯尾までの距離が長すぎて浦和最終ラインに読まれる場面が頻出。71分に飯尾が下がるまで結局彼はシュート0本に抑え込まれている。
パスをつなぐわけでも無し。言葉は悪いがロングボールの蹴り合いという様相を呈する試合展開の中、均衡が破れたのはセットプレーの場面だった。20分に福岡陣内で得たFKを三都主アレサンドロが狙う。
「闘莉王を狙ったわけではない。GKとDFの間を狙って、ちょっと触ればゴールに入るボールだった」(三都主)
ファーサイドにまで流れた三都主のFKは、完璧な形で田中 マルクス闘莉王の頭に合う。分かり切っていた形ながら、浦和が先制。有利に試合を進めることとなる。
福岡にとっての誤算は、中村北斗とホベルトの両者を出場停止で欠いていたこと。川勝監督がその代役として起用したのは城後寿と佐伯直哉の両者だったが、彼らは中村、ホベルトが実現していた前線への飛び出しを最後まで実現できず。結局それぞれの持ち味の攻撃性を発揮できないまま共に途中交代でピッチを去る事となった。
ブッフバルト監督が「福岡が素晴らしかったのは2-0になった後も最後まで諦めなかったという点」と対戦相手をほめると、川勝監督も「うちの選手の一番のメンタルの強さは、終盤までゲームを捨てない」と強調するように福岡の選手たちは最後まで試合を捨てることはなかった。その姿勢は83分に佐伯に代わってピッチに立ったバロンによってさらに結果につながることとなるが、試合終了間際に福岡が1ゴールを返しても、時はすでに遅かった。浦和は後半の立ち上がり直後の45分にワシントンが2点目を決めていた。
鈴木啓太が「いろいろと反省がある中でも勝てたので今日はよしとします」というように内容的にはすっきりとは行かなかった浦和だが、17位の福岡を相手にきっちりと勝ち点3を手にしている。
以上
2006.10.15 Reported by 江藤 高志




































