本文へ移動

J’s GOALニュース

一覧へ

【Jユースカップ2010:準々決勝 F東京vs柏/東京Vvs神戸】レポート:F東京が柏の長所を消すサッカーで、東京Vが神戸の追い上げを振り切って準決勝進出!(10.12.20)

■12月19日(日)Jユースカップ2010:準々決勝
Jユースカップ2010特集サイト
Jユースカップ2010出場チーム紹介

◎準々決勝第1試合
F東京 2−0 柏(11:02@刈谷)
得点者:50' 前岡信吾(F東京)、67' 武藤嘉紀(F東京)
-----------
F東京のハイプレスに、柏は最後まで苦しんだ。F東京は立ち上がりから前岡信吾と秋岡活哉の2トップを中心に、果敢にプレスを仕掛け、柏の出足を完全に奪い取る。
「相手のハイプレスをどこまで掻い潜れるか。我慢が必要になる」と2回戦終了後、柏のMF相馬大士が語っていたように、戦前のスカウティングでも十分に分かっていた。しかし、F東京のハイプレスは分かっていても、柏から余裕を奪っていく。

「柏の中心は5番、10番、8番(相馬、熊谷達也、仲間隼斗)のトライアングル。ここがポゼッションの中心になる。なのでこの3人に仕事をさせないことを狙った」と倉又寿雄監督が語ったように、まず柏のセンターバック2人に対し、秋岡と前岡の2トップを対峙させ、相馬との関係を分断すると、相馬がボールを受けに下がった時は、ボランチの佐々木陽次を相馬に当てて、さらに関係性を断たせた。そして「柏は1トップの9番(山嵜駿)にクサビを当ててから10番と8番が絡んでくる。ここをいかに抑えるか」(倉又監督)と、熊谷と仲間にはアンカー気味のボランチ・橋本拳人が常に立ちはだかり、さらに松藤正伸と小林聖弥の両CBが、山嵜に一方ガプレスをかけて、一方が橋本のケアに入る。

明確な狙いの下に、2トップ、MFライン、そしてDFラインと矢継ぎ早に仕掛けてくるプレス。それに対し、柏のDFラインがずるずると下がりだし、DFラインとGKでのパス回しが多くなっていく。このパス回しはリズムを作るためのパス回しではなく、完全に中盤でボールを出すところが無いが故のパス回しであった。現に、ボランチ、2列目のラインへのチャレンジパスは、いずれも前掛かりのF東京の選手に渡り、2重、3重の攻撃を浴びる悪循環に陥った。

それでも前半は0−0だった。これは再三のファインセーブを見せたGK増川翔太を始め、柏の粘り強い守備があったからであった。だが、柏の粘りも後半開始早々の『魔の時間』に一瞬の隙を見せてしまう。50分、左SB村松知稀のパスを受けたMF武藤嘉紀がそのまま突破しセンタリング。これを前岡が頭で合わせ、F東京がついに均衡を崩した。続く67分には交代出場のMF岩木慎也の縦パスを受けたDF廣木雄磨が右サイドを破ってセンタリング。これを武藤が落ち着いて決めて、決定的な追加点を奪う。

柏もここから反撃を見せる。0−2になるまで影を潜めていた熊谷、仲間の飛び出し、攻撃的左SB山中亮輔のオーバーラップも見られるようになり、本来の柏らしいパスサッカーが展開できるようになってきた。だが、この2点は重くのしかかった。反撃のゴールは遠く、そのままタイムアップ。F東京が柏を退け、準決勝へと駒を進めた。
敗れはしたが、柏は最後は本来の姿を見せてくれた。ただ、遅かった。「東京の方が逞しかった」と下平隆宏監督が語ったように、立ち上がりから自分たちのサッカーを展開し続けたF東京のチームとしての力強さが、結果になって現れた。

◎準々決勝第2試合
東京V 3−2 神戸(14:01@刈谷)
得点者:26' 南秀仁(東京V)、53' 小林祐希(東京V)、54' 小林祐希(東京V)、73' 峯崎聖久(神戸)、90+2' 多木理音(神戸)
-----------
立ち上がりは神戸ペースだった。トップチームですでに定位置を掴んでいるMF小川慶治朗と、超攻撃的SB秋山貴嗣がいる右サイドを中心に、東京Vに容赦なく襲い掛かる。しかし、GKキローラン菜入、キローラン木鈴と高野光司の両CBのトップチーム昇格トライアングルが、決定的な場面を作らせず、立ち上がりの危険な時間帯を耐えしのぐ。

「今日は前からどんどんいこうと話していた。最初は相手の勢いに押されたけど、徐々にパスが回せるようになってリズムが出てきた」という高野の言葉通り、劣勢な時間帯をしのいだことで、落ち着きを取り戻すと、本来のMF小林祐希を軸にしたパスサッカーを展開。26分には左サイドを突破したMF杉本竜士が放ったシュートを、GK酒井岳が一度はセーブをするが、こぼれ球にFW南秀仁が反応し、東京Vが先制に成功する。1点のビハインドを背負った神戸も立ち上がりから続く正確なポゼッションを駆使して、リズムを手放さない。だが、バイタルエリアでのチャンスの回数は、攻めきるサッカーを展開する東京Vの方が多かった。神戸はアタッキングエリアまではボールを運べるが、そこから先は高野、キローラン木鈴の分厚い壁の前に思うようなチャンスを作れない歯がゆい時間が続いた。

そして後半、試合を決定付ける時間帯を迎えた。53分、小林が左サイドから南とのワンツーでカットインし、技ありシュートを決め、東京Vが追加点を挙げると、54分にはロングボールの処理を誤った神戸守備陣の隙を突いて、再び小林が決めて、3点目。この2ゴールが神戸の両肩に重くのしかかった。73分にMF峯崎聖久がPKを決めると、アディショナルタイムに交代出場のFW多木理音が気迫のヘッドで1点差まで詰め寄るが、届かず。東京Vが粘る神戸を振り切る形で、準決勝進出を決めた。

「コントロールできた試合ではなかった。ミスがまだ多く、判断も浅かった。勝ち急いで単調な攻撃になって、カウンターを食らうこともある。行って来いのサッカーになってしまった」と楠瀬直木監督が語ったように、勝ちはしたが、東京Vにとって課題が多く残った試合となった。だが、「逆にいい薬になったと思う」(楠瀬監督)、「もっと意思統一を図って、立ち上がりから自分たちのサッカーを出来るようにしたい」(高野)と、立ち上がりからリズムを作ることの重要性を肌で感じることが出来たことが、準決勝以降に向けて大きな収穫となる試合にもなった。

以上

■12/23(木・祝)Jユースカップ2010 準決勝
京都 vs F東京(11:00KICK OFF/長居)
東京V vs 横浜FM(14:00KICK OFF/長居)
☆J'sGOALでは準決勝からスコア速報も実施する予定です。お楽しみに!


2010.12.20 Reported by 安藤隆人

突破を試みるF東京・MF橋本拳人

指示を出す東京Vの司令塔・小林祐希

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

J.LEAGUE TITLE PARTNER

J.LEAGUE OFFICIAL BROADCASTING PARTNER

J.LEAGUE TOP PARTNERS

J.LEAGUE SUPPORTING COMPANIES

TOP