湘南の壁は厚かった――。
大分が勝利すれば結果的にJ1昇格プレーオフに進出できた試合だったが、壁を打ち破れなかった。「結果が全て」と多くを語らなかったキャプテンの高木和道だったが、それで十分だった。
開始7分に幸先良く先制。サイドチェンジから数的有利を作り、松本怜、西弘則とつなぎ、GKの前に飛び込んだ林容平がクロスを頭で合わせネットを揺らす。今季、ずっと練習してきた形だ。だが、21分に同点に追い付かれ、53分に逆転を許す。それでも誰一人下を向くことなく、逆転ゴールを目指した。74分にミスタートリニータ・高松大樹のゴールで振り出しに戻ったとき、大分銀行ドームに2年前の奇跡の気配が漂い始めていた。痛恨の失点は、その時起きた。
76分に湘南の怒とうのカウンターを受け、一度はGK武田洋平がクリアするも、数で圧倒する敵を前になす術なく追加点を奪われた。
大分は攻守にアグレッシブに仕掛けてくる相手に真っ向勝負を挑み、総力を結集した。試合内容は決して悪くなかった。ここ直近の試合と同じように、狙いとした攻撃から得点し、必死にプレスで応戦した。それでも今季思うように勝点を積み上げられなかった大分を象徴する展開だったように思える。
J1昇格プレーオフに手が届かなかったのはやはり、詰めの甘さと言わざるを得ない。要するに『勝ち切れない』、あるいは『逃切れない』のだ。
他会場の試合の行方が大分の望む結果となっていただけに、試合後に涙した選手の悔しさは想像に難くない。
勝軍の将が今季の開幕戦で勝利したとき、「今年はスタイルを貫くとかではなく、勝負に勝ってこそスタイルがある。勝ってこそプロ」と語った言葉が甦る。悔しい気持ちを来年にぶつけられるのであれば、今一度、一人ひとりが胸に手を当てて、プロとしての本質的な部分を問い直す必要がある。
勝った湘南は見事、勝点100を突破。この日も今季J2を席巻した『湘南スタイル』で有終の美を飾った。序盤から攻勢に出て、先制点を許すも、組織的な守備からボールを絡め取り、圧倒的に人数をかけて攻撃を仕掛けた。曹貴裁監督が「我々のサッカーは攻撃も守備も相手を休ませないというのがキーワード」と言ったように、技術の高い大分にいなされることなく、アグレッシブに攻守で連動した。
湘南に対しては、「単純で分かりやすいサッカー」と揶揄する声もある。しかし、結局は勝負の世界。結果が全てであり、勝負強さを身に付けた湘南は、勝利の美酒を味わう資格を確かに有していた。J2王者として、来季のJ1の台風の目となり、大嵐を呼び込んでほしい。
以上
2014.11.24 Reported by 柚野真也
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