理由は明確だ。リーグ戦ではクラブ史上ワーストタイ記録の開幕6試合勝利なしという苦境が続くだけに、とにかくG大阪は勝利に飢えていた。
「勝つことがチームの雰囲気を盛り上げていくものとして必要とされていたので、全員が勝ちにこだわっていた」と加入後初アシストで勝利に貢献した山本 理仁はチームの思いを代弁。リーグ前節に自滅気味の4失点で敗れた”湘南ショック”は払しょくした格好だ。
加入後、本領発揮には程遠かった杉山 直宏が2ゴールをゲットし、“ポヤトス体制”では初めてとなる外国籍選手5人全員が先発でプレー。相手は若手主体のFC東京だったとはいえ、シュート数で19対1と圧倒した戦いぶりは、自信につながったはずだ。
「選手たちが先週のしんどい湘南戦から、しっかりとリアクションしてくれた」とダニエル ポヤトス監督も選手を称えたが、待望の今季公式戦ホーム初勝利を手にしたG大阪が、次に目指すのはJ1での今季初勝利である。
宇佐美 貴史の復帰の有無にも注目が集まるが、FC東京戦で途中交代したイッサム ジェバリとクォン ギョンウォンについては「ただ単に足がつった形で、疲労のところだと自分自身は思っている」とダニエル ポヤトス監督は試合直後にコメント。川崎F戦でも先発に名を連ねる可能性は十分にありそうだ。
FC東京戦から中3日の日程だけに、フル出場だったダワンやネタ ラヴィの疲労感は懸念材料だが、山本 理仁や石毛 秀樹、食野 亮太郎らも控えており、ダニエル ポヤトス監督も川崎F相手に真っ向勝負を挑むことは間違いない。
2020年以降の川崎Fとの対戦歴を振り返ると、6試合で許した失点は実に『18』。4失点以上した試合が3試合あり、守備が崩壊した試合が目立つが、FC東京戦では今季初めてとなる無失点。今節も三浦 弦太や半田 陸らの踏ん張りは、不可欠になりそうだ。
一方、川崎FはルヴァンカップBグループ第3節の浦和戦でスコアレスドローに終わっている。「ネガティブなゲームではなかったと思う。これをポジティブにもっていけるように、G大阪戦にもっていきたい」と鬼木 達監督も気持ちを切り替えていたが、浦和戦で先発したレアンドロ ダミアンは直近のリーグ戦でG大阪に対しては5戦連発中。抜群の相性の良さを誇っているだけに、モチベーション高くパナソニック スタジアム 吹田に乗り込んでくるはずだ。
また、家長 昭博も近年のG大阪戦では好パフォーマンスを見せることが多いだけに、G大阪にとって警戒すべき選手の1人であることは言うまでもない。
今季初勝利が欲しいG大阪と、今季初の連勝を目指す川崎F。アグレッシブな展開に満ちた90分間になる気配が漂っている。
[ 文:下薗 昌記 ]
