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いかに我々独自として濃厚接触者を判断し、感染拡大を防いでいくのか。第13回新型コロナウイルス対策連絡会議会見レポート

2020年8月12日(水) 12:20

いかに我々独自として濃厚接触者を判断し、感染拡大を防いでいくのか。第13回新型コロナウイルス対策連絡会議会見レポート

いかに我々独自として濃厚接触者を判断し、感染拡大を防いでいくのか。第13回新型コロナウイルス対策連絡会議会見レポート
一般社団法人日本野球機構(NPB)と公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が連携する「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第13回会議が、11日に開かれた

一般社団法人日本野球機構(NPB)と公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が連携する「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第13回会議が、11日に開かれた。

今回の会議で議題となったのは、濃厚接触者の独自特定について。これまでJリーグでは、7月26日の明治安田生命J1リーグ第7節のサンフレッチェ広島vs名古屋グランパス、8月2日の明治安田生命J2リーグ第9節の大宮アルディージャvsアビスパ福岡の2試合が中止となっているが、いずれも試合直前に陽性者が判明、あるいは陽性の可能性が非常に高いと判断され、濃厚接触者の特定が間に合わなかったことが原因となっている。

通常、濃厚接触者の特定は保健所の判断によるが、試合直前に陽性判定が確認された場合、保健所の判断が出るまでの時間が限られる。また保健所はJリーグの試合が行われる土曜日、日曜日の対応ができない場合があり、そもそも判断を仰げないことも考えられる。こうした状況を踏まえ、Jリーグの村井 満チェアマンは「今後こういうことが起こり得る前提として、保健所の判断が出るまでの間、いわゆる“空白の期間”に、いかに我々独自として濃厚接触者を判断し、感染拡大を防いでいくのか。できる限り試合開催に努力していくかが今日の論点でした」と話した。

村井チェアマンは、この“空白期間”が試合開催以前に、そもそもチーム全体を危険にさらしていると危惧する。

「保健所の判断を持たないと濃厚接触が特定できず、そのまま日常の行動をとっていると、選手、チームそのものをリスクに巻き込んでしまう可能性がある」と指摘。そのため「独自の濃厚接触疑いという定義を持って、可能な限り疑いを排除していく、関係者を隔離していく。こういうことがマネジメント上求められている」と説明した。

では、濃厚接触者を独自で特定するためには、何が重要となってくるのか。村井チェアマンは「濃厚接触の定義を分析すると、ひとつの法則性というか、輪郭が見えてきた。それを文言化して、独自に空白期間中にそれを運用する。その期間が明けて、保健所が新たに濃厚接触を定義されたら、チューニングして微調整していく。そういうサイクルで運用していくことが、まずは感染拡大を防ぐためには大事な要素」と話した。

空白期間でのアプローチは2つあると、村井チェアマンは言う。ひとつは検査を高頻度で行うことで陽性者を絞り込んで特定していくこと。ただし、現状2週間に一度行っているPCR検査を、最大2週間に4回ある試合のたびに行っていくことは、コストだけではなく、人材確保の面でも、現時点では難しい状況だ。一方で、村井チェアマンがより重視したいと考えているのは「スピード」だ。

「頻度ではなく、陽性者が出た時に、迅速に濃厚接触者を自主的に特定していきながら感染拡大を阻止していくようなスピードのアプローチもある。保健所の判断を持たずに、独自のガイドラインで陽性者の周辺を自主的に隔離する。検査の頻度と陽性者の発覚後の対応のスピード、この2つのかけ合わせが今日の議論だったのかなと思っています」

とりわけ迅速な濃厚接触者の特定に求められるのは、行動管理の徹底だ。

専門家グループの賀来 満夫氏も、「1時間、2時間単位でどういう人に会ったか。濃厚接触者を特定していけば、保健所に提出した時にも分かりやすい。プロの集団として行動記録をしっかりと取ることを、より徹底していただきたい」と、改めて理解を求めている。

保健所の判断が間に合わない場合には、独自のガイドラインに則り、試合の開催可否を判断する可能性もあるという。

村井チェアマンは「保健所が我々のスケジュールに合わせて回答していただくことが不可能なケースもある。我々の判断で、リスクとしてそれを飲み込みながら、試合を開催する可能性もある」と話した。

 

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