ホームの神戸は、ここまで安定した戦いぶりを披露してきた。三浦 淳寛監督が落とし込んできた守備の耐久力は積み上がり、粘り強く戦い抜くメンタリティーを育む。今夏新加入の大迫 勇也、武藤 嘉紀らはチームのスタイルに着実なフィットを示し、それぞれの持ち味も随所に発揮する好循環にある。2戦連続で大迫のアシストから武藤がゴールするなど息の合ったプレーを見せ、得点源だった古橋 亨梧がセルティック(スコットランド)に移籍した不安材料を吹き飛ばしている。
直近の明治安田J1第28節こそ首位・川崎Fに1-3と敗れたものの、敗戦数6はJ1で3番目に少なく、連敗は一度もない。直近は山口 蛍ら主力組にケガ人が続出する厳しい環境にさらされているが、代わって出場する選手のパフォーマンスも抜群。全体感を維持しながら終盤戦に向かっている状況だ。今節は川崎F戦から中2日の連戦となるだけに、どのようなメンバー編成になるか注目したい。
一方、浦和も好調を維持している。8月14日の明治安田J1第24節・鳥栖戦以降の戦いぶりは圧巻で、ここ7試合の戦績は6勝1分で目下3連勝中。天皇杯ラウンド16・京都戦、JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝・川崎F戦を含めて公式戦10戦無敗となっている。今夏加入の江坂 任は2戦連発中で、酒井 宏樹は前節で加入後初得点を記録するなどチームのムードも明るい。四度の3連勝を記録している中、今季初の4連勝に挑むこととなる。
両者は今季すでに三度顔を合わせている。初戦は5月22日のJ1第15節。前半を優位に進めていたのは神戸だったが、後半頭から出場した小泉 佳穂らが流れを変え、浦和が2-0で快勝を収めた。さらに、6月にJリーグYBCルヴァンカッププレーオフステージでも対戦。第1ラウンドはホームの神戸が今季初の3バックシステムを採用し、ドウグラスのゴールで先制するなどゲームを支配する。しかし、前半終了間際に伊藤 敦樹、71分に興梠 慎三と少ないチャンスを決め切った浦和が2-1で先勝すると、第2ラウンドはアンドレス イニエスタのゴールなどで神戸も食い下がったが2-2のドロー。浦和の準々決勝進出が決まった。
過去3戦はいずれも戦略的な試合の入りを見せた神戸がペースを握ったが、決定力を見せつけた浦和に軍配が上がった格好だ。ボールを保持して主導権を握りたいスタイル同士で、今夏の移籍組など顔ぶれにも変化が見られる今季四度目のマッチアップ。ACL出場権獲得のため、互いに譲れない一戦となる。
[ 文:小野 慶太 ]
