今季は圧倒的な攻撃力で相手を凌駕した前半戦と、勝負強さと守備の堅さが目立った後半戦という、大きく分けると2つの局面があった。現在は爆発的な得点力こそ薄れているものの、7連勝中であることが示すように結果を残し続けている。それも、今季初めての敗戦となった第26節・福岡戦後から続く記録というのも意味は大きい。さらに、直近の公式戦となる天皇杯準々決勝では鹿島を相手に3-1と大勝。「勝つべくして勝った試合の1つ」(家長 昭博)と言えるゲームだった。
鹿島戦後、2日間のオフを経て浦和戦への準備を続けている。浦和といえば、JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝の2試合が記憶に新しい。第1戦は浦和駒場スタジアムで1-1、第2戦は川崎Fが一時3-1としたものの終盤に2失点し、アウェイゴール数の差で浦和の勝ち上がりが決まった。FWとして投入された槙野 智章のゴールは、川崎Fの脳裏に深く刻まれているはず。「勝ちながら成長」という鬼木監督の言葉のとおり、今季も川崎Fは一歩ずつ階段を上っている印象で、この試合では9月のルヴァンカップからの成長を示したい。つまり、90分で勝ち切ることを目指す試合となる。相手のプレスを外しながら前進して得点を奪えるか、また巧みな浦和のビルドアップをどう防ぐかがポイントか。
浦和は前節・柏戦で5-1と大勝をつかんだ。相手は前から激しくプレッシャーを掛けにきたが、それを見事にいなしてゴールを重ねている。直近10試合で7勝2分1敗と好調。その1敗は神戸に1-5で屈したものだが、ショックは前節で払しょくできただろう。直近の公式戦はこちらも天皇杯準々決勝で、G大阪を相手にアウェイでキャスパー ユンカー、関根 貴大がゴールを決めて2-0。リカルド ロドリゲス監督就任1年目で、目標である来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場に向けて邁進中だ。3位の神戸まで勝点3差の5位につけており、この川崎F戦も負けられない試合であることは変わりない。
アレクサンダー ショルツと岩波 拓也の両CBは安定しており、左SB山中 亮輔の攻撃力も生きている。攻撃のキーマンである平野 佑一を中心にスムーズにボールを前進させられており、増した安定感をベースに川崎F撃破を狙うだろう。
優勝へ、ACLへ。負けられない一戦が幕を開ける。
[ 文:田中 直希 ]


