川崎Fの2022年のリーグ戦は残り28試合。王者を負かすチームがどれだけ現れるのかはリーグ全体の重要なトピックになっていくが、今節に対戦する広島にまず注目していきたい。
2015年に三度目のリーグ制覇を成し遂げて以降、タイトルには縁のない広島だが、独走で四度目のリーグ制覇を果たした昨季の川崎Fに抵抗したチームの1つだった。ホームでもアウェイでも1-1の引き分けに持ち込んでみせた広島が、今季はミヒャエル スキッベ監督を招聘して新たな体制になっている中で、川崎Fにどう立ち向かっていくのかはとても興味深い。
広島はここまで3分1敗とまだリーグ戦の勝利を挙げることはできないでいるが、自分たちの志向するサッカーを表現できるようになってきている。前節はFC東京に1-2で敗れたが、荒木 隼人は「90分のうちのほとんどの時間で、自分たちのやりたい前からのプレスやボールをつなぐことはできていた。手ごたえをつかめています」とコメントした。
3月5日にチームに合流してFC東京戦で2試合目の指揮を執ったミヒャエル スキッベ監督も、「試合前のミーティングでは、試合を支配しよう、相手より多く走ろう、アグレッシブに行こう、速くボールを動かそう、というプランがあった。そのプランは非常によくできた」と試合内容は高く評価している。
あとは、どうやって勝利をつかみ取っていくか、という段階にきているが、勝利するためには改善と向上が必要なことも確か。FC東京戦で失点につながったセットプレーの守備は改善しないといけない。チャンスを得点に結びつけていくところは向上が必要だ。1週間の準備期間でしっかりと改善できているか、どこまで向上できているかが、広島の大きなポイントになる。
川崎Fは前節で決勝点を挙げたマルシーニョに引き続き期待がかかる。前節は相手の背後を突いたゴールシーンのほかにも、73分間の出場で30回のスプリントを記録するほど攻守に躍動感のあるプレーを見せている。スピード豊かなブラジル国籍ウイングが今節も躍動感のあるプレーを見せれば、チームは勝利に大きく近づくに違いない。
また、翌週にカタールW杯のアジア最終予選を戦う日本代表が重要な局面を迎える中で、16日に森保 一日本代表監督が発表したメンバーに両チームの選手が名を連ねた。佐々木 翔、谷口 彰悟、山根 視来の3選手が今節に見せるパフォーマンスにも注目したい。
[ 文:寺田 弘幸 ]