柏は前節、敵地で広島と対戦。13分に失点を喫し、その後も主導権を握られる時間が続いたが、後半に流れを引き戻すと、途中出場の森 海渡が魅せる。70分にプロ初ゴールとなる同点弾を記録すると、87分にも右足を振り抜いて決勝ゴールをマーク。「気持ちが出たシュート」(森)でチームに勝点3をもたらし、連敗は『3』で止まった。ここから再び上昇気流に乗りたいところだ。
柏は昨季の浦和戦で悔しい思いをしている。敵地で行われた明治安田J1第33節。15分からのわずか8分間で3失点を喫し、前半のうちに1点を返したものの、その後も相手の優勢は変わらず、終わってみれば1-5で大敗。チームが持ち味とする前線からのプレスがハマらず、ネルシーニョ監督も試合後に「われわれが今週準備してきたものが何1つうまく機能しなかった」と完敗を認めていた。今節はその二の舞だけは避けなければならない。前回対戦とは異なる粘り強い守備を披露し、勝利への足がかりとしたい。
そして、柏の注目は前線の組み合わせ。前節、[3-5-2]を採用して勝利したことを踏まえると、今節も2トップで臨むことが予想される。今季主力として欠かせない存在となっている細谷 真大は起用される可能性が高いが、残る一枠に誰が入るか。前節、今季リーグ戦初先発を果たしたアンジェロッティ、前々節・鳥栖戦でケガからの復帰を果たした武藤 雄樹、前節2ゴールを挙げた森など、チームには複数のオプションが存在する。果たしてネルシーニョ監督の決断はいかに。
一方の浦和は先週末までタイのブリーラムで行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)に参戦。第5節・セーラーズ戦に勝利したことで突破が決定し、最終節・山東泰山戦でも快勝して有終の美を飾った。リカルド ロドリゲス監督は約半月ほどの戦いをこう振り返る。「まずはわれわれの目標であるグループステージ突破ができ、ここまで応援してくれた方々に感謝を申し上げたい。この大会自体がチームの成長につながったと思うし、特に引いたチームに対してどう攻撃していくかという面で成長したと思う」。ただ単にグループステージを勝ち抜いただけでなく、組織として一回り強くなることができた。
そして、このACLでの経験、手ごたえをリーグ戦の戦績にもつなげたい。今季はFUJIFILM SUPER CUPで川崎Fに完封勝利を収め、幸先の良いスタートを切ったが、リーグ戦では開幕から4戦勝ちなしと低迷。勝ち切れない試合も多く、苦しい試合が続いている。中断前までの停滞感を今節で払しょくすることができるか。「これからの目標はJリーグで上位とのポイントを詰めること。そして良い試合をしていくこと」(リカルド ロドリゲス監督)。上位進出のためには是が非でも勝星を挙げたい一戦だ。
[ 文:藤井 匠 ]
