鹿島は前節、アウェイで浦和と対戦して1-1のドロー。開始6分にアルトゥール カイキが今季公式戦6ゴール目を決めたが、44分にPKを与えて同点に。後半はいくつかの決定機を作り出したが、終盤には浦和にも決定機を作られて“あわや”という場面を許した。勝つ可能性もあったが、総じて見れば五分五分の展開。レネ ヴァイラー監督も「お互いにとって良い勝点1になったのではないかと思います」とコメントしていた。
一方、鳥栖はホームで首位・川崎Fを迎え戦った。運動量で圧倒すると、球際の局面では強さを見せ、川崎Fを苦しめる。82分には相手に退場者が出て数的優位となったが、相手を押し切ることができずにスコアレスドローで終えることとなった。昨季の川崎F撃破再現まであと一歩だっただけに、川井 健太監督は「勝点3が是が非でも欲しかった試合ですけど、それが達成できずに申し訳ないなと思います」と悔しさを隠せなかった。
互いに激闘を演じたあとに、わずかな準備期間でこの試合に向かわなければならない。どちらも強度の高さを軸に据えているため、チームとしてコンディションが整っているかどうかは重要なファクターとなる。互いのチームの心臓部は入れ替わるようにその役目を果たしている。鹿島の中盤を引き締めるのは元鳥栖の樋口 雄太であり、鳥栖に欠かせない強度をもたらしているのは元鹿島の小泉 慶だ。両者とも前所属クラブのサポーターに愛され、現所属のサポーターからも同じように愛される中心選手として活躍している。どちらも古巣相手に良い姿を見せたいところだろう。
鹿島は3バック気味の相手には苦しい戦いを強いられることが多い。完敗した広島、引き分けに終わった名古屋、浦和など、3バックの相手には自慢のプレスが機能せず、ボールを奪うのに苦労してきた。縦に速い展開で相手を押し込むには、ミスを恐れずにチャレンジしていく姿勢が不可欠となる。ボールを奪えなければチャレンジする回数は減り、守備で体力を消耗することになるだろう。守備が堅い鳥栖が相手だけに、良い形でボールを奪う回数を増やしたいところだ。
昨季の県立カシマサッカースタジアムでの対戦は、和泉 竜司のクロスから上田 綺世がヘディングシュートを叩き込み、鹿島が1-0の勝利を挙げた。互いに勝点3が欲しい状況でぶつかるため、序盤から激しい展開が予想される。
[ 文:田中 滋 ]

