今季の開幕前、「リーグ5位以内を目指す」と大きな目標を掲げていた湘南。若手を含め、主力の引き抜きを阻止し、永木 亮太や米本 拓司、瀬川 祐輔といった実力と経験のある選手が新たに加入。高揚感に満ちた中でシーズンはスタートした。
しかし、開幕戦で黒星を喫すると、初勝利まで9試合を要してしまった。
決定力不足やリードを守り切る耐久力の不足、メンタルの問題などさまざまな課題が生じては解消し、を繰り返してきた。ここまでの戦績は3勝4分9敗で、17位につけている。
中には川崎Fに4-0と快勝し、周囲に大きなインパクトを与えた試合もあったが、キャプテンの大岩 一貴は前半戦を振り返って「“悔しい”しかないですね。それは湘南に関わるすべての人が思っていることだと思います」と唇をかみしめる。
直近の公式戦に目を向けると、湘南はJリーグYBCルヴァンカッププレーオフステージ第2戦でC大阪に1-4の大敗を喫した。プレーオフステージ第1戦、そしてその1週間前に行われたリーグ戦でもC大阪に敗れ、同じ相手に3連敗している。その意味でもいまの湘南には「悔しい」という空気が漂っている。
3週間ぶりに行われるリーグ戦で、湘南はFC東京と対戦する。相手は、今季からアルベル監督が指揮を執り、ポジショナルプレーを落とし込んでいる最中。スタイルが変わったとはいえ、前線には強力なタレントがいる。「チームでコンパクトに守ることが重要で、(CBとしては)プラス個で負けないようにしたい」と大岩は対戦に燃えている。
そして、「前半の初めにゴールを決められて苦しむという試合が何試合かあるので、自分たちが先制点を取ることよりも、まずは取られないようにしたい。先制点を取るためには先制点を取られないことが大事」と、大岩はこの試合のポイントを語った。
一方のFC東京は、ここまで7勝4分5敗で6位。開幕直後に多数の新型コロナウイルス感染症陽性者の発生や、CBの負傷者が相次ぐといった事態に見舞われたが、首位・横浜FMとの勝点差は『6』。新体制1年目ということを考えても、悪くない成績を収めている。5月29日に行われた前節は、当時首位だった鹿島に3-1の勝利を収め、良い流れの中にいる。
ルヴァンカップはグループステージ敗退となってしまい、前節終了後に行った公式戦は6月8日の天皇杯2回戦のみ。中断期間での時間をどのように利用できたか、注目したい。
それぞれスタイルや目標は異なるが、勝利が必要なのは間違いない。シーズン後半戦へ良い形で向かうためにも、勝点3は欠かせない。今節は、残りのシーズンの行方を占う大事な一戦にもなり得る。
[ 文:舞野 隼大 ]
