3月26日に行われたJリーグYBCルヴァンカップDグループ第3節では、湘南がFC東京に2点を先制され、77分に池田 昌生のゴールで反撃。しかし、追加点は挙げられずに敗れてしまった。湘南は今大会初黒星、FC東京は初白星を飾り、今節を迎える。湘南は前節のリベンジを、FC東京はグループステージ突破のために巻き返しのきっかけにしたいところだ。
直近の試合に目を向けると、湘南は10日の明治安田J1第8節で磐田と対戦し、スコアレスドローに終わった。リーグ戦では勝利がなく最下位に沈んでしまっており、長いトンネルから抜け出せずにいる。
山口 智監督は「前節(J1第7節・名古屋戦)からやろうとすることを選手はうまく表現してくれて、ベースとなるところは見せられた。自分たちが取り組んでいるところも確実に進歩している」とポジティブな感触を得ていた。しかし、「最後のゴールのところは無得点だったので、課題が残る試合だった」と続けた。ただ、「自分たちが取り組んでいることのポイントだった」(山口監督)良い縦パスやサイドから前線への斜めのパスを起点に決定機は作れていた。
米本 拓司は磐田との一戦を振り返って、「前が決められなくても後ろがしっかり我慢することができた。最後の波状攻撃ではアディショナルタイムでも『1点取って勝つんだ』という気持ちで今日はしっかりやれていた」と話す。リーグ戦では初めて失点をゼロに抑えられたのも1つの収穫だった。全員が同じベクトルを向けて戦えたことも今後において大きな価値を持つはずだ。
湘南にとってもう1つポジティブな要素は、離脱していた選手が少しずつ戦線に戻ってこられたことだ。3月29日に選手8名が新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けたと発表があり、J1第6節・広島戦、第7節・名古屋戦は少ないメンバーで臨むことになった。だが、磐田戦ではその2試合でメンバーから外れていた選手も復帰し、ようやく“当たり前”が戻ってきた。
「コンディションにまだまだバラツキがある」と山口監督は言うが、今節は公式戦という場を通じて、離脱していた選手が試合の感覚を取り戻すためのものにもしたい。
一方のFC東京は、直近のリーグ戦で浦和と戦い、スコアレスドローで試合を終えた。勝ち切ることはできなかったが、今季からチームの指揮を執るアルベル監督は「われわれのプロジェクトが始まって3カ月ほどしか経っていません。それにもかかわらず、ポジショナルプレーに取り組んでから1年少し経っている浦和さんに対して、きっ抗した試合をできたことを誇りに思っています」と一定の成果を感じている様子。
湘南と同じくFC東京もいまは“種を蒔いている時期”。ここでの勝利が成長を促進させる。“花を咲かせる”ためにも、お互い必ず勝利したい一戦だ。
[ 文:舞野 隼大 ]
