しかし、試合開始前の時点でリーグ最少失点だった広島のゴールをこじ開け、2-0で快勝したことはチームに大きな自信をもたらしたのも事実である。東口 順昭は「今日の勝利は次につながると思いますし、皆も自信がついたと思います。次をしっかりと勝ちたい」と話す。中2日の過密日程を考慮して、広島戦ではフレッシュな選手を起用。“片野坂采配”が的中し、ルーキーの坂本 一彩が待望のJ1初ゴールをゲットしたり、右CBで起用された福岡 将太が好プレーを見せたりと収穫も多かった。しかし、片野坂 知宏監督にとって悩みの種は、浦和戦が再び中2日で行われるということだ。
「大変な連戦ではありますけど、勝てるゲームをできるように準備していきたい」と指揮官は話したが、浦和戦以降も湘南、川崎Fとの連戦が待つだけに、コンディション面も考慮したやり繰りが求められることになりそうだ。
最大の注目は最前線の人選だ。広島戦は連戦で疲れの見えるパトリックがベンチスタートとなり、坂本が先発を果たした。坂本は最前線で守備のスイッチを入れるだけでなく、ボールの収めどころとしても貢献。「彼の良さは前線での起点、背後の抜け、スピードというところ」と片野坂監督も起用の意図を明かしたが、得点という結果も残した坂本の起用を継続するのか、それとも経験豊富なパトリックを配置するのかはポイントの1つになりそうだ。
そして、広島戦で片野坂監督が名指しで称賛したのは、ビルドアップに彩りをもたらした福岡である。「徳島時代の経験が大きい」と広島戦後に笑顔を見せた福岡にとって、リカルド ロドリゲス監督は徳島時代の恩師でもある。連戦だけに昌子 源や髙尾 瑠の起用も選択肢だが、ピッチに立てば闘志を燃やすはずだ。
一方の浦和は2連勝で10位に浮上し、復調の兆しを見せているが、G大阪との勝点差はわずかに『1』。前節の神戸戦はキャスパー ユンカーが7分で負傷交代するアクシデントに見舞われたものの、ダヴィド モーベルグが終了間際にFKを叩き込んで勝ち切った。浦和にとっては2月26日にホームで0-1の敗戦を喫した借りを今節で返し、3連勝を手にしたい。
柏時代からG大阪に相性が良い江坂 任ら警戒すべき選手は多いが、浦和戦では過去再三ビッグセーブを見せてきた東口も復帰後3試合をこなし、明らかに状態を高めている。日程面では中5日の浦和が有利だけに、G大阪としては我慢の時間も増えそうだが、宿敵相手に目指すのは今季初のホーム連勝だ。
[ 文:下薗 昌記 ]
