ホーム連戦となる鳥栖は前節、FC東京と対戦。前半に二度の大ピンチがありながら朴 一圭の好守もあり無失点でしのぐと、岩崎 悠人に今季リーグ戦初ゴールが生まれて先制に成功。後半は時間の経過とともに運動量に陰りが見られたFC東京に対して効果的にショートカウンターを繰り出し、次々と加点。終わってみれば5-0での大勝を飾り、シーズン後半戦の初戦で好スタートを切った。
一方の神戸は前節、ホームで浦和と対戦。浦和のプレスの前にビルドアップに制限をかけられてしまい、立ち上がりから苦しい展開に。それでも無失点で耐え、スコアレスのまま進めていたが、終盤にダヴィド モーベルグにFKから被弾。土壇場の失点で勝点1すらも手中からこぼれ落ちてしまった。
最下位に沈む神戸は29日、4月から指揮を執っていたロティーナ監督の契約解除を発表。新たに吉田 孝行監督の就任を発表した。クラブOBでもある吉田監督は過去にも神戸で二度シーズン途中での監督就任を経験しており、今回が三度目となる。神戸はクラブ愛の強いOB監督の下、まずは残留圏内への浮上を目指し、新たなスタートを切ることになった。
そんな神戸にとって頼もしいデータがある。今節対戦する鳥栖とは非常に相性が良い。リーグ戦での対戦成績は神戸の10勝8分5敗と白星が先行。さらに直近9試合では負けがなく、6勝3分と大きくリードしている。前回対戦となった明治安田J1第13節では開始早々のアンドレス イニエスタの先制点を皮切りに神戸がゴールラッシュ。4得点を奪う大勝で今季初勝利を挙げている。
ただ、鳥栖も同じ相手に二度負けるわけにはいかない。ましてや、大敗という屈辱を味わった相手だけにリベンジへの思いは強い。川井 健太監督も「2回もリーグ戦で同じ相手に負けたくない。神戸さんにはアウェイで悔しい負け方を味わったので、そういう(やり返したいという)意識はあります」とチームの思いを代弁する。結果こそ出ていないが、リーグ屈指のタレント軍団との一戦を前に、本田 風智は「選手個人を見ても良い選手がたくさんいる。その良さを消しつつ、自分たちの良さをもっと出していければチャンスはある。前回対戦では早めの失点が影響してしまったので、鳥栖らしく堅く入って先制することができれば」と先制点を勝利へのポイントに挙げた。
豊富な運動量をベースに戦う鳥栖だが、暑さが増してきてもその足が止まることはない。余裕を与えれば一発で仕留める精度を備える神戸に対しても、その精度を奪うためにアグレッシブに前から仕掛けていくはずだ。
[ 文:杉山 文宣 ]
