当然、気合いは入る。福岡の長谷部 茂利監督が「負けることが許されないゲーム。スタジアムに足を運んでいただいたサポーターの方々に気持ちよく帰ってもらうために勝つことにフォーカスする」と言えば、前節・清水戦で2ゴールを挙げて得点数を『9』に伸ばし、得点ランク6位タイにつける山岸 祐也は「今季で一番大事なゲーム。ホームの利を生かして勝ちたい」と勝利への強い意欲を前面に出す。
福岡は前節・清水戦で3-2と9試合ぶりの勝利を挙げて、雰囲気は明るい。その後のJリーグYBCルヴァンカップ準決勝で敗退することになったが、広島を相手に第1戦では0-3からフアンマ デルガドの終盤の2ゴールで1点差に迫り、第2戦ではスコアレスドローと、攻守で手ごたえを感じた中で神戸戦に臨めることはプラス材料だ。
一方の神戸は直近3試合で2勝1分と勝点を着実に積み上げることに成功。福岡の長谷部監督が「立て直しに成功している」という印象を持つように、ホーム3連戦で勢いを手にしている状況だ。
つまり、残留争いに身を置く両チームだが、現状は厳しい戦いを勝ち抜くだけのエネルギーを内包しているということ。よって、この一戦は激戦必至、目が離せない90分になるということだ。
対決の構図としては、“福岡の組織的守備”דタレント豊富な神戸の攻撃力”になるだろう。福岡はしばらく失点が続いていたが、ルヴァンカップ準決勝第2戦で広島相手に公式戦10試合ぶりの無失点を実現。前線から的確な圧力を掛けて相手の攻撃力を抑制し、最終ラインでしっかりはね返す組織的な守備を今回の大一番を前に再現して、自信を回復できたことは大きい。
神戸は前節のG大阪戦で、途中出場の大迫 勇也が終盤に2ゴールを挙げて逆転勝利。吉田 孝行監督が「存在が半端ない。本当に頼もしいエースと思う」と話したように、約1カ月ぶりの公式戦のピッチで大仕事をやってのけた大迫の存在は神戸にとってはもちろん大きいことだし、同時に福岡への強烈な威圧感にもなる。
今季の相性は福岡のほうが良い。今季一度目の対戦となった明治安田J1第2節はスコアレスドローに終わったが、ルヴァンカップ準々決勝では第1戦が2-1、第2戦が1-0と福岡が2勝を収めて、今季の神戸戦で負けがない。
この戦績がホームで戦う福岡のさらなる精神的アドバンテージとなるのか、それとも神戸の反攻への火口(ほくち)となるのかは、ゲームを見て確認するしかない。
[ 文:島田 徹 ]


