前節、鹿島は昇格組ながらも印象に残る戦いを繰り広げている新潟とアウェイで対戦。3分に鈴木 優磨のゴールで先制すると、26分には垣田 裕暉が追加点。組織的な守備で新潟の特徴を封じ込め、6試合ぶりの勝利を挙げた。先発にはこれまでチャンスが少なかった垣田、名古 新太郎、仲間 隼斗が名を連ねると、そろって活躍。
「サッカーキャリアの中で苦しい状況を乗り越えてきた選手たちなので、この苦境に対して選手たちを引っ張って、一緒に乗り越えてくれるんじゃないか」 そう言って起用した岩政 大樹監督の期待に見事に応えた。
ここまでチームの形がなかなか定まらずに苦しんできた鹿島にとって、1つ結果が出たことで、チームの土台を築くことができた。選手たちからも「これをベースに積み上げていきたい」(鈴木)との声が聞かれている。今節は、前節で得た手ごたえをより確かなものにするための戦いとも言えそうだ。
対するG大阪は、明治安田J1第7節・川崎F戦を2-0で制して今季初勝利。波に乗るかと思われたが、前々節・京都戦を終盤の失点で落とすと、前節・横浜FC戦では5試合ぶりに先発した宇佐美 貴史のゴールで先制したものの、CKから失点を喫し、勝点1を分け合った。ただ、横浜FC戦では追加点こそ奪えなかったものの、相手陣内で多くの時間を過ごすことができ、クロスバーやポストに嫌われなければ、という場面も複数回作り出すことができていた。
「おそらく約20本近いシュートを打った中で、5回ほどポストに当たるシーンもありましたし、その中でダイナミックな動かし方もあったと思います。この試合で3ポイントを取れなかったことは本当に残念に思いますが、自分たちが次に勝利を取るためにできることだけに集中して、やっていきたいと思います」 勝点3こそ得られなかったが、ダニエル ポヤトス監督は試合をポジティブに受け止めていた。
鹿島の垣田にとって、ダニエル ポヤトス監督は徳島時代に指導を受けた監督でもある。「コロナの影響でダニ(ダニエル ポヤトス監督)はなかなか日本に入れない難しいシーズンでしたけど、しっかりボールを握って、自分たちのペースでやりたいというサッカーだった」と振り返る。前節に続き結果を残すことで、成長した姿を見せたい。
また、昨季途中で鹿島からG大阪に完全移籍して以降、チームの中心選手として活躍しているのがファン アラーノだ。前節の宇佐美の先制点もファン アラーノの突破から始まっている。攻守にわたって精力的に動き回る彼のスタイルは、鹿島の選手たちもよく知っている。どちらにとっても自分たちの良さを出しつつ、相手の良さは消す戦いになりそうだ。
[ 文:田中 滋 ]

