明治安田J1では今季初の3連勝を飾っており、上昇気流に乗りつつあるチームをさらに勢いづける勝利だったが、倉田 秋はもう視線を次なる戦いに向けている。
「連勝しているからといって気を抜かずに続けていきたい。次のリーグ戦は、最近僕らが勝てていないチーム(が相手)なので、しっかりとやりたい」 倉田が口にした警戒感は、鹿島との最近の対戦成績が雄弁に物語っている。
鹿島との直近の公式戦8試合は、実に1分7敗。4月29日に行われた前回対戦も0-4で大敗している。2020年10月に行われたJ1第20節が、鹿島から奪った最後の勝利だ。
今節はリーグ戦4連勝が懸かると同時に、鹿島相手に続く負の歴史にピリオドを打つべき一戦でもあるが、ダニエル ポヤトス監督にとって最大の悩みの種は、累積警告によってイッサム ジェバリを欠くことだ。
同じくイッサム ジェバリが不在だったC大阪戦では、ファン アラーノを今季初めて1トップで起用。「偽9番として、インサイドハーフとの数的有利で相手を撹乱したかった」とダニエル ポヤトス監督は起用の意図を明かしたが、鹿島戦では宇佐美 貴史の1トップ起用も選択肢になりそうだ。
いずれにせよ注目されるのが、古巣相手に燃えるであろうファン アラーノのパフォーマンス。前線でボールを収めて起点となるイッサム ジェバリが不在なだけに、チャンスは決して多くないかもしれないが、リーグ戦3連勝中は縦に速い攻撃も機能していた。粘り強く戦い、鹿島の守備をこじ開けたい。
また、リーグ戦3連勝の原動力となっていたのは最少失点に抑え続けた守備陣だが、福岡 将太とあうんの呼吸でプレーし、空中戦でも効いていた佐藤 瑶大が前節・FC東京戦で左肩関節脱臼を負って離脱。もちろん痛手ではあるが、三浦 弦太がC大阪戦では本来のパフォーマンスを見せて完封勝利に貢献しており、大崩れはないはずだ。課題はセットプレーの守備。勝負強い鹿島に対して最大限の注意が必要となる。
一方、鹿島もルヴァンカップDグループ最終節で新潟に2-0で勝利し、グループ2位でプライムステージ進出を決めている。岩政 大樹監督は「後半戦に向けて良い結果だったと思う」と、リーグ戦にはずみがつく結果に手ごたえを口にした。リーグ戦では現在9試合負け知らずで7位。上位追走に向けて勝点3が欲しい一戦だ。
ただ、鹿島もディエゴ ピトゥカが累積警告によって出場停止。チーム最長の走行距離と最多のタックル数を誇るMFの不在は痛手だが、チームトップスコアラーの鈴木 優磨はG大阪に対して相性が良い。G大阪にとっては最も警戒すべき存在と言えるだろう。
復調気味のG大阪か、好調の鹿島か――。がっぷり四つの激戦となることは必至だ。
[ 文:下薗 昌記 ]
