今節はイワン ハシェック氏が来場することが発表された。1994年からの2年間を広島でプレーし、2004年には監督として神戸を率いた経験もあるイワン ハシェック氏は、1994年のサントリーシリーズ優勝に大きく貢献したストライカー。Eスタ(当時は広島ビッグアーチ)に大きな歓喜をもたらした華麗なプレーを、いまも覚えているファン・サポーターも多いことだろう。
約30年間の歴史を紡いできたEスタは、たくさんの人々の思いが詰まったスタジアムになった。現在のチーム最年長選手である林 卓人にとっては、「ファン・サポーターの皆さんと良い瞬間も悪い瞬間も含めていろいろな時間を共有できた場所」。Eスタでプレーした試合を思い出せば、たくさんのシーンが蘇ってくる。
「チャンピオンシップもありましたし、残留争いもありましたし、いろいろなことを思い出します。本当に素晴らしい思いもしたし、悔しい思いもたくさんしてきたけど、やっぱり一番思い出に残っているのは、どんなときでも声をかけてくれたサポーターの皆さんの存在です」 ファン・サポーターとともに戦ってきた林は、これからもファン・サポーターの思いを胸に戦っていく。「新しくできるスタジアムにも、これまでみんなで共有してきた思いをしっかりとつなげていきたい」と話した41歳のGKは、「本当に良いチームになってきていることは皆さんにも感じてもらえていると思うので、またみんなの思いが形になるようにやっていきたい」と見据えていた。
首位チームをEスタに迎える今節も、記憶に残る試合となるに違いない。広島にとっては勝てば優勝争いに加わっていける望みがつながる大事な試合で、神戸にとってはリーグ初制覇へと向かっていく重要な1試合だ。
大迫 勇也と武藤 嘉紀がけん引してきた攻撃陣にフアン マタも加わった神戸は、どんな攻撃を繰り出していくのか。対する広島は塩谷 司、佐々木 翔、荒木 隼人という実力者がそろう3バックで立ち向かう。常に緊迫感のあるハイレベルな攻防が繰り広げられるに違いなく、状態が上向いている広島の攻撃陣にも注目だ。8月度の明治安田生命Jリーグ KONAMI 月間ベストゴールを受賞するゴラッソをEスタで決めたマルコス ジュニオールは、今度はどんなプレーを見せてくれるのだろうか。
広島と神戸のEスタでの対戦成績は広島が11勝7分2敗と勝ち越しており、神戸が最後に勝ったのは2015年のJ1 1st第4節までさかのぼることになる。広島としては今節も強さを誇示したいところで、神戸としては難所を乗り越えて勢いづいていきたいところ。最初から最後まで目の離せない試合になることは間違いない。
[ 文:寺田 弘幸 ]