札幌は前節、アウェイでFC東京と対戦し、3-1で快勝。前半は相手の外国籍選手の個人能力などに押され、失点も喫してしまったが、後半開始早々に浅野 雄也の鋭いフィニッシュで同点としてからは完全に流れを引き寄せた。小柏 剛の逆転ゴールでさらに勢いづくと、持ち前の攻撃力を存分に発揮して躍動。終了間際には大卒ルーキー・大森 真吾のプロ初得点となる“超ロングシュート”が決まり、勝負あり。見事な戦いぶりで勝点3を積み上げた。
今季は上位陣に迫る時期もあったが、夏が近づくにつれてペースダウンし、後半戦は一気に戦績を落としてしまっていた。しかし、この最終盤に来て、内容も結果も上々といえる試合を続けて演じられるようになってきた印象だ。最終節にも十分期待できる。
一方、12月の北海道に乗り込む浦和の前節は、ホームで福岡と対戦して2-3で敗戦。18分にアレクサンダー ショルツが冷静にPKを決めて先制したが、32分に追いつかれると、後半に2点を追加されて苦しい展開に。途中出場のアレックス シャルクが決めて1点差に迫ったものの、全体的な流れとしてはタイトな攻守を演じる福岡の勢いに押し切られてしまったような敗れ方になった。
そこから中3日で迎えたAFCチャンピオンズリーググループJ第5節・武漢三鎮(中国)戦では、再びアレクサンダー ショルツのPKで先制。68分に追いつかれたものの、終了間際にホセ カンテの見事なシュートが決まり、2-1の劇的勝利を収めた。11月の浦和は武漢三鎮戦まで公式戦4連敗を喫していたが、その流れを断ち切ることができた。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、やはり見どころとなるのは威勢よく攻撃を仕掛ける札幌と、強固な守備をベースとして質の高い攻守を演じる浦和による真正面からの激突だろう。浦和のゴール前の守備はアジア屈指の強堅さを誇っており、それに札幌がどれだけ鋭く挑めるかは楽しみなところである。
そして、この試合はW杯や欧州リーグなどで華やかな活躍を見せてきた小野 伸二の現役生活最後の公式戦となる。また、浦和のほうにもホセ カンテ(今季限りで現役引退)やマチェイ スコルジャ監督(今季をもって退任)をはじめ、この試合が浦和での最後のリーグ戦となる者もいる。札幌ドームには大観衆が詰めかけることが予想されており、節目の試合は素晴らしい時間になることだろう。
[ 文:斉藤 宏則 ]

