昨季の後半戦から内容は良化したものの、それがなかなか結果に結びつかず、最後まで残留争いを強いられた柏。布部 陽功ゼネラルマネージャーは「残り10分を切った時間帯で同点に追いつかれる試合が複数あった」ことを反省点に挙げ、「後半に強度や体力を消耗させないため、保持率を上げる」必要性を述べた。オフシーズンには白井 永地や島村 拓弥など、前所属クラブでポゼッションサッカーに慣れ親しんできた選手を獲得。プレシーズンの指宿キャンプではボール保持の取り組みに重点を置いた。
しかし、2月18日に行われたちばぎんカップでは、千葉に1-2で敗戦。始動から約1カ月で培ったものを発揮しようとする姿勢は示したものの、相手のハイプレスに苦しみ、主導権を握れなかった。後半アディショナルタイムに奪った得点も、マテウス サヴィオの“個の力”に依存した部分が大きく、課題は少なくなかった。ただ、古賀 太陽が「課題も収穫というか、やったからこそ出た課題もあると思う」と前向きに話したように、この経験を開幕戦につなげたい。
ちばぎんカップで攻撃の課題として挙がったのが、全体の共通意識。「つなぐのか、相手がプレッシャーに来ているからロングボールで一気に裏返すのか。そこの判断が曖昧だった」(山田 雄士)ことで、スムーズに攻撃できなかった。また、攻→守の切り替え時には、適切なポジショニングを取れていないことでカウンターをもろに受けるなど、うまくリスク管理できない場面も見られた。「京都も(千葉と)同じように前から圧力を掛けてくる相手だと思う」と古賀。開幕戦はちばぎんカップで得た気づきをそのまま体現しやすい一戦になりそう。もちろん大幅な良化は難しいだろうが、ポジティブな変化を示せるかは注目点だ。
対する京都は、昨季から変わらず曺 貴裁監督が指揮を執る。曺 貴裁監督のサッカーと言えば、猛烈なハイプレスからボールを奪取し、素早いカウンターを繰り出す攻守にアグレッシブなサッカーが印象的。今季もスタイルはそのままに、さらなるブラッシュアップを図っている。
オフシーズンには、少なくない選手の入れ替わりがあった。DFは昨季28試合に出場した井上 黎生人が浦和に移籍した一方、清水でキャプテンを任されていた鈴木 義宜が加入。また、曺 貴裁監督の湘南時代の教え子である元U-22日本代表・鈴木 冬一が、スイスから4年ぶりにJリーグ復帰を果たした。FWは木下 康介、パトリックがチームを離れたものの、昨季13試合出場で7得点を挙げた原 大智、27試合出場で10得点の豊川 雄太は残留。今季はさらなる得点量産に期待がかかる。
直近3試合の対戦成績を見ると柏の2勝1分で、前回対戦も柏が1-0で勝利を収めている。スタートダッシュを決めるのは、果たしてどちらか。試合は2月25日(日)14時キックオフだ。
[ 文:藤井 匠 ]
