アウェイでC大阪と対戦した開幕戦は、90分間の内容では苦戦を強いられ、課題が多く見つかったが、スコアは2-2。荒木 遼太郎の2ゴールで二度のビハインドをはねのけ、勝点1を持ち帰ってきた。
それでも、やはり選手たちの表情は厳しく、開幕戦を振り返ると出てくるのは反省の言葉ばかり。守備面ではスペースの管理がうまくいかず相手に自由を与えてしまったり、攻撃面では重点的に取り組んできたはずのビルドアップが機能しなかったりと改善点は多い。ボランチでプレーした原川 力はトライすることの重要性を訴えた。
「守備はもっと協力して守れると思うし、攻撃もピーター(クラモフスキー監督)が大枠を決めてくれているのだから、やるのは選手。まずはピッチ上でやろうとしないとダメだと思う」 特にビルドアップについては整理が必要だろう。広島は前線からのアグレッシブな守備が持ち味であり、中途半端なプレーが続くとボールを奪われ、一気にショートカウンターを食らう可能性がある。「最初の時間帯はロングボールで簡単にプレスを外すシーンもあると思いますけど、そこからどうやって切り替えていくかが大事。ピッチの中で『つなげる時間だな』と一人ひとりが汲み取ってやっていかないといけない」と原川が続けたように、メリハリをつけた攻撃が求められる。
試合2日前には味の素スタジアムでトレーニングを行い、芝生の感触や会場の雰囲気を確かめた。その理由について、ピーター クラモフスキー監督は「このスタジアムの感覚をつかんでほしいし、目を慣らしてほしかったからです。もちろん3万人の人が観に来てくれれば雰囲気は違うと思いますけど、ここがホームなんだと感じてほしいから」と説明。万全の準備を施し、ホーム開幕戦に備えている。内容と結果の両方を求めたい。
対する広島は好スタートを切った。ホームに浦和を迎えた開幕戦は、立ち上がりこそ押し込まれる時間帯もあり、GK大迫 敬介の好セーブに助けられたが、時間の経過とともにリズムを掌握。前半終了間際に大橋 祐紀のゴールで先制すると、後半にも大橋がヘディングシュートを突き刺し、新スタジアムでの初陣を白星で飾った。
ミヒャエル スキッベ監督が率いて3年目の今季は戦力の充実とともに、チームスタイルも確実に浸透。優勝候補の筆頭格であるのは間違いない。現体制になってからは、昨季の後半戦の対決でようやく初勝利を飾った難敵・FC東京も下し、開幕ダッシュを果たしたい。アウェイゲームでも攻守にアグレッシブなスタイルは変わらない。
[ 文:須賀 大輔 ]
