鳥栖は前節、アウェイで広島と対戦。序盤は優勢に試合を進めるも、18分に先制を許すと31分にも失点。2点のビハインドを負って入った後半からシステムを3バックに変更するも、奏功せず。さらに2失点を喫し、終わってみれば0-4の大敗となってしまった。
対するC大阪は前節、ホームで東京Vと対戦。前半から徐々にペースをつかんで優勢の時間を延ばしていくと、前半終了間際に先制に成功する。ジョルディ クルークスが右サイドを突破して上げたクロスを香川 真司が頭で押し込んだ。後半はハイラインの裏を突かれる形で同点に追いつかれるが、相手に退場者が出たこともあり、猛攻を展開。すると、アディショナルタイムにPKを獲得。これをレオ セアラがしっかりと沈めて勝ち越しに成功し、今季初勝利を挙げた。
今回の対戦で特にC大阪のサポーターから注目を集める存在になるのは丸橋 祐介だろう。C大阪U-15からU-18、そしてトップチーム。約20年、桜のエンブレムを背負い続けた丸橋だが、昨季限りでC大阪を契約満了となり、今季から鳥栖でプレーしている。「いまのところは意外と落ち着いた気持ち」と本人は初めての経験となる古巣戦の前でも普段どおりの様子。「古巣戦だということを意識してしまうと変に力んでしまうので」と平常に努めようとしている。それでも、「C大阪のやり方はほぼ分かっている。もちろん思い入れはあるし、楽しみと言えば楽しみ」と抑え切れない気持ちもあるようだ。
昨季の両者の対戦は1勝1敗。ともにホームチームが勝利を挙げている。両チームともにハイラインやハイプレス、ボール保持傾向の強さなど似通った部分も多く、明確なロジックを有しているだけに、戦術性の高いゲームになる可能性は高い。接戦となることが多いこのカードだが、現在リーグ戦では16試合連続で1点差以内の結末を迎えるという状況が続いている。今回もディテールが勝負を分ける、ヒリヒリとしたゲームになるだろう。
前節は「完敗」と堀米 勇輝が振り返ったように、広島の前に自分たちの現在地を思い知らされた。13日の練習では球際の攻防や強度といった部分でこれまで以上のバチバチ感を鳥栖の選手たちは見せていた。「各自がしっかりと考えながら練習に取り組めていた」とキム テヒョンも言うように、広島戦で味わった悔しさをバネに鳥栖はリバウンドメンタリティーを示している。C大阪という難しい相手にしっかりとリスタートの一歩を踏み出すことができれば、チームにとって大きな一歩になるはずだ。
この試合を終えれば、今季初の中断期間を迎えることになる。勝ってメンタル的にも良い状態で中断期間に入れるのは鳥栖か、それともC大阪か。
[ 文:杉山 文宣 ]
