柏は直近の明治安田J1第8節で浦和と対戦。「強度高くプレッシャーを掛けにいこう」(井原 正巳監督)という狙いを選手たちが徹底すると、後半に途中出場の木下 康介が2戦連続となるゴールを記録する。試合はそのまま終了し、引き分けが続いていた中で5試合ぶりの勝利を達成。ホームでの勝利は7カ月ぶりということもあり、「久しぶりの日立台での勝利、お客さんがすごい笑顔でいてくれたことが本当に幸せだと感じた」(戸嶋 祥郎)など、選手たちは喜びの声を口にした。
浦和戦での大きな収穫を挙げるとすれば、総合力の高さを示せた部分。AFC U23アジア杯に臨むU-23日本代表に主軸である細谷 真大と関根 大輝が招集されて不在の状況でも、チームの規律を全員が遂行できた。公式戦7カ月半ぶりの先発で完封勝利に貢献した川口 尚紀は「いまは誰が出ても、守備対応がすごく良い。それを僕も約1年間やり続けてきたし、まずは『チームとしてやるべきことを自分もできるんだぞ』というのをスタッフのみんなにも証明できたと思う」と振り返る。今節もチーム全員の力で勝利を手繰り寄せたい。
一方、井原監督が課題として捉えているのは、得点力。JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦・群馬戦では3得点を記録したものの、リーグ戦ではまだ複数得点がない。「チャンスの形は増えていると思うし、シュート数を見ても、われわれが上回っている試合が多いと思う。そういうところのクオリティーをどれだけ高められるかを継続して取り組んでいきたい」と指揮官は話していた。改善の試みをピッチで結実させることができるか。前線の選手たちのさらなる奮起に期待が高まる。
対する鳥栖は前節、ホームで鹿島と対戦。早い時間帯に先制点を許したものの、マルセロ ヒアンの2得点を含む計4得点で逆転勝利を挙げた。前々節終了時点で最下位に沈むなど、厳しい状況が続いていた中で得た白星の意義は大きい。川井 健太監督はサポーターに勝利を届けられたことを喜びつつ、「もっとわれわれが良い思いをするために、失点を減らし、どんどん得点を増やすというところを追求したい」とチームの伸びシロについて話した。
相手ボックス内でのプレー時間が短いなど課題も少なくなかったが、鹿島戦では「あらかじめ準備していたこと」(手塚 康平)がハマり、その時々で数的有利を作ることに成功。相手陣内に押し込む時間を増やすことができた。コンパクトなブロックを形成しつつ、高強度のプレスを前線から掛けてくる柏に対し、今節はどんな意図を見せるか。そのプランに注目したい。
このカードのリーグ戦ここ5試合は、鳥栖が2勝2分1敗と勝ち越している。互いに連勝を懸けた一戦は、4月28日(日)15時キックオフだ。
[ 文:藤井 匠 ]
