開幕3連敗スタートとなった名古屋だが、前半戦を終えた成績は8勝3分8敗。得点が『21』、失点も『21』と、まったくの五分での折り返しとなった。しかも、首位との勝点差は『12』、降格圏となる18位との差も『12』と、ある意味“パーフェクトな中間ポジション”である。
つまり、これから上位進出も下位転落も考えられる“やじろべえ”のような状況だが、現在4戦未勝利と苦しんでいる。前節・東京V戦も相手にワンチャンスを決められ、押し込む場面はあったものの、シュートを決め切ることができずに0-1で敗れた。状況を好転させるためにも早くトンネルを脱出したい。
課題が攻撃力にあるのは明白で、1試合平均のシュート数はリーグワースト。同じく1試合平均のチャンスクリエイト数も下から2番目である。これで中位にいるということは、いかに守備で奮闘しているかがハッキリと分かるが、得点を取れなければ勝つことはできない。急に得点力が上がる薬はないだろうが、チーム全体として攻撃の意識を高めていかなければならない。
前節の前半、相手のペースで試合が進みなかなかリズムが作れない中で、意図的に作ることができたチャンスは、椎橋 慧也と稲垣 祥のボランチが出した縦パスが起点となっていた。23分には、ディフェンスラインでボールを回し、中央で受けた椎橋が前線の永井 謙佑に縦パスをつけて山岸 祐也のシュートシーンに持ち込んでいる。
38分には、右サイドからのパスを受けた稲垣が前線の永井に縦パスを入れてチャンスに。シュートには持ち込めなかったが、最後の息が合えば得点になってもおかしくなかった。こうしたボランチと前線の連係が高まれば、苦手な遅攻からでも得点シーンが作れるはず。現在最も得点期待値の高い速攻に加えて、ボランチからの縦パスで得点パターンを増やしたい。
もちろん決め切るという問題もあるが、例えばワンタッチで決めることができるようなクロスが入れば、その問題が取り上げられることはないはず。そうしたチャンスをより多く作り出すことが今後の名古屋の課題だろう。
対する浦和は、名古屋と勝点差1の11位。こちらも前半戦は7勝5分7敗と五分の成績だ。得点は『30』とリーグ4位だが、失点が『27』と多く課題となっている。
浦和も現在5戦未勝利と勝星に恵まれていないが、前節は2位の鹿島を相手に前半0-2のビハインドから、途中出場の武田 英寿が終盤に2ゴールを挙げて勝点1をもぎ取った。
勝つことはできなかったが雰囲気的には悪くなく、アウェイの地で6試合ぶりの勝利を得られれば浮上していく可能性も高い。前節の後半の勢いを保ったまま、序盤から自分たちのリズムで戦いたいところだ。
両者の前回対戦は、2-1で浦和が勝利している。名古屋がホームでリベンジを達成するのか、浦和がシーズンダブルを決めるのか。どちらもトンネルを抜け出し、後半戦の良いスタートを切りたい。
[ 文:斎藤 孝一 ]
