さらなる上位進出と降格圏からの脱出。目指すところは異なるものの、その目標達成のために今節で勝点3を取りたいという意欲と姿勢は同じ。また、ピッチ上で表現するスタイルは違うが、球際での強度や攻守の切り替えスピードなど、サッカーを戦う上で大事なベースとなる部分を重要視し、そこでの基準値の高さを大きな武器とするという点で共通する両チームの戦いは、現在の立ち位置とは関係なく、見ごたえのあるゲームになるはずだ。
第13節での今季一度目の対戦で3-2と勝利を収めた福岡だが、長谷部 茂利監督は得点直後に失点を喫する事態が二度も起こったことを強く反省。今回は同じ過ちを繰り返さないこと、逆に3得点を奪った事実を評価して、複数得点を再現したいと口にしている。また、今季鳥栖から加入した岩崎 悠人が「福岡は下位チームに対しても、ほかの相手と戦うときと同様の気持ちと勝ちへのこだわりを見せられるチームだということを実感している」と話しており、残留争いの中にある京都が相手だが、決して気持ちを緩めることなく、謙虚に、だが大胆さも忘れないこれまでどおりの戦いを見せるだろう。
一方の京都は湘南戦で、前半半ばに原 大智が挙げた1点を守り切るというよりも、追加点を狙って持ち前のアグレッシブさを継続発揮して勝ち切った成功体験を今節でも生かしたいところ。福岡の守備は堅いが、攻撃にマンパワーをかけて先制点を奪うことができれば、今季初の2連勝も見えてきそうだ。
今節の見どころの1つが、前節で活躍した若手選手がどういうふうに試合に絡んでくるかというところ。
福岡はFC東京戦で途中出場から小田 逸稀の鋭いクロスに対してニアサイドに入り、技ありのシュートで決勝ゴールを挙げた大卒ルーキー・重見 柾斗に注目。慣れない2トップの一角での起用に応え、Jリーグ初ゴールを挙げることで手にした自信は大きく、勢いのある状態で臨む今節での活躍も期待できる。
京都は、6月27日に24歳になったばかりの福岡 慎平が湘南戦で7試合ぶりに先発出場し、アンカーとして攻守それぞれで貢献度の高いプレーを披露。また、立命館大在学中で来季加入が内定しているJFA・Jリーグ特別指定選手の中野 瑠馬が後半アディショナルタイムでの途中出場ながらJリーグデビュー、しかもゲームクローズという大きな役割を担っての出場という貴重な経験を積んだ。厳しい戦いの中、若手選手の自信あふれるプレーはチームに勢いをもたらしてくれるはずだ。
福岡が京都戦でのシーズンダブルを達成して今季二度目の3連勝を手にするのか、それとも京都が前回対戦のリベンジを果たして今季初の2連勝を収めるのか。熱闘必至のゲームの結果やいかに。
[ 文:島田 徹 ]


