16年ぶりとなる4連敗中のホームチームに対し、アウェイチームも直近5試合で1勝3分1敗と勝点が積み上がらない。ただ、勢いに優るのは8年ぶりのリーグ優勝に照準を絞る鹿島。首位・町田に離されないためには連勝が必要なだけに士気は高い。一方、勝点差は開いているにせよ、J2自動降格圏が近づきつつある横浜FMは連敗をストップしたいところ。どちらに軍配が上がるのか。白熱必至の好ゲームを期待したい。
前節、アウェイでG大阪戦に臨んだ横浜FMは連敗ストップを目指す気持ちとは裏腹に4分、ファン アラーノに先制点を奪われると、前半終了間際にも緩い守備から失点。後半は連戦の疲労が顕著となり、70分と88分に失点を重ねて今季最多の4失点で力なく4連敗となった。
今節は天皇杯3回戦・水戸戦を挟んで迎える10連戦の最後の一戦。その水戸戦は2点リードを許す苦しい展開の中でなんとか追いつくと、延長戦でも決着がつかず、PK戦の末に辛くも勝利した。高温多湿の中で120分間を戦い、今節にも少なからずダメージは残るだろうが、そんな弱音を吐けるような状況ではない。
G大阪戦も水戸戦も立ち上がりに失点した現状に、横浜FMの状態の悪さが色濃く出ている。危機感を隠さないのがチーム最年長の飯倉 大樹だ。
「ここ2試合、最悪の入り。いらない失点。いまはチームがどうかではなく、個人で止めたり、勝たないといけない。最近のマリノスは戦術がメインになって勝っていたけれど、それ以前に1対1で負けないことが大事。それを前提にチームとしてカバーするのが基本。その基本ができていないから失点する。誰のせいとかではなく、全員が矢印を自分に向け、何ができたのかを考えないといけない」 水戸戦の2失点も1対1の局面で敗れ、その後に周りがフォローできなかった。もちろん個で勝つことは重要だが、後塵を拝しても周りがサポートする姿勢はより大切だ。近年、お互いがお互いを助け合ってチーム力を高めてきた。それなくして、手ごわい相手・鹿島からは勝利を得られない。いま一度原点に立ち返り、横浜FMの強みを見つめ直したい。
対する鹿島は中断明けの第18節・新潟戦から3試合ドローが続くと、前々節・神戸戦の敗戦を挟み、前節は札幌に2-0で快勝した。久しぶりに優勝争いに加わっている中、今節は連勝、そして横浜FMに対してのシーズンダブルが至上命令となる。
焦点は今夏、1.FSVマインツ05(ドイツ)に移籍した佐野 海舟の穴をどう埋めるか。中盤で不可欠な存在だった日本代表の代役はそう簡単には見つからないが、それでもチーム力を保たなければ、シャーレに届かない。札幌戦ではベテランの柴崎 岳が見事にタスクをまっとうしたが、フル出場は今季初めてだっただけに、夏場にパフォーマンスを継続できるかは今節だけでなく、中長期的な視点でもポイントとなるだろう。
[ 文:大林 洋平 ]

