未消化試合を1試合残す磐田は、残留ラインまで勝点4差。この差を逆転することに全精力を注ぐラスト4試合となる。幸いにも、ここからホーム3連戦。すべてが“決戦”となるこの3試合に向けて、横内 昭展監督は「それが一番、われわれにとってはポジティブなこと。ピッチに立っている11人だけでなく、ベンチメンバー、メンバー外の選手、クラブスタッフの方、すべてのサポーターが背中を押してくれるので、それをパワーに変えたい」と強調する。そのスタートとなる今節、逆転残留への追い風を強めるためにも勝点3を届けなければいけない。
ただ、前節は神戸に力の差を見せつけられる完敗に終わった。試合を通して相手に押し込まれる時間が長く、失点後は反撃することもできなかった。さまざまな課題を突きつけられた一戦を経て、週明けのミーティングでは「(神戸戦は)あまりにも相手をリスペクトし過ぎてしまった感じは否めなかったので、もう一度自分たちがどのように戦っていくのかというところにフォーカスした」(横内監督)という。
特に神戸戦では、自陣での守備からマイボールになった際につなげる状況でもクリアを選んでしまい、相手にボールを渡してしまうシーンが多かった。そのことを踏まえ、「自分たちがボールを持ったときには必ず周りの選手たちが選択肢を増やしてあげなければいけない。ボールを持っていない選手たちがどれだけ動けるかがポイントになる」(横内監督)とG大阪戦のポイントを見据えている。残留争いという熾烈な戦いに身を置く中、1つの失点、1つのミスが命取りになるとはいえ、リスクを回避するプレーばかりでは勝点3への扉は開かれない。自分たちのやるべきことを信じて勇猛果敢に戦うことが今節に向けた大きなテーマとなる。
対するG大阪は、残り3試合で首位とは勝点10差となり、前節で優勝の可能性は消滅した。ただ、3位とは勝点3差。来季のアジアの舞台への出場権を得られる可能性を残しているだけに、こちらも勝利は譲れない。
リーグ戦9試合勝ちなしと苦しんだ時期もあったが、天皇杯準決勝・横浜FM戦も含めて直近の公式戦4試合は負けなし(3勝1分)。天皇杯準決勝では、後半終盤に勝ち越されたが土壇場で追いついて延長戦へ持ち込むと、PK戦に突入するかと思われた終了間際に坂本 一彩のゴールで逆転。劇的な形で死闘を制し、4大会ぶりに決勝への切符をつかんだ。2015シーズン以来のタイトル獲得へ期待感は高まっており、今節をしっかりと勝ち切って、2週間後の天皇杯決勝・神戸戦へはずみをつけたい。
磐田がホームの後押しを受け、残留への意地を見せるか。久しぶりのタイトル獲得のチャンスが訪れているG大阪の勢いが勝るか。最後は勝利への執念が結果を分ける一戦となる。
[ 文:森 亮太 ]
