開幕から6戦勝利なしと泥沼にハマっていた名古屋だったが、前節は名手・ランゲラックの後継者として獲得したGKシュミット ダニエルがリーグ戦初先発。最後尾から安心感をもたらしたことで守備が安定し、1対1や球際のバトルでも優位に立てたことが勝利につながった。それは攻撃面にもつながっており、先制点も相手陣の深い位置で稲垣 祥がアグレッシブにボールを奪ったところを起点に生まれた。最後は左ウイングバックに入っていた和泉 竜司がヘディングシュートを決めたが、狙いとしている逆サイドの積極的な攻撃参加が実ったことにも大きな価値がある。今節も自分たちが目指すスタイルをどれだけ長い時間で実践できるのかがポイントだ。
注目は前線の組み合わせと、どれだけ迫力のある攻撃を仕掛けられるか。前節はマテウス カストロを頂点に、森島 司と浅野 雄也の三重県出身コンビがシャドーのポジションに入った。チームとして2得点を奪い、動きや連係自体は悪くはなかったが、シュート数は前半2本、後半5本と少し物足りない数字に。アグレッシブな守備でボールを奪い返す場面が多かったことからも、シュートで終わる攻撃の組み立てを考えたい。
また、マテウス カストロは昨年の3月にアキレス腱断裂という大ケガを負っており、今節が重要な試合だとしても、まだ寒さがあるナイターではあまり無理な使い方はしたくないところ。前節、その背番号10と交代で入った永井 謙佑の仕事ぶりにも注目が集まる。
守備面では、後半アディショナルタイムに1失点を喫したことが課題として残ったが、総じて前節のようなアグレッシブなプレスと、それができなかったときのブロック形成のバランスは継続していきたい。今季はリーグ戦でまだクリーンシートがないため、無失点で終えることができれば自信はより深まっていくだろう。
名古屋も負けられない試合だが、アウェイに乗り込む横浜FMにとっても今節は絶対に勝点3が欲しい試合だ。リーグ戦と並行してAFCチャンピオンズリーグエリートも戦っている横浜FMは、過密日程やハードな移動の影響もあり、明治安田J1では現在1勝3分2敗で16位と苦しい状況に陥っている。
前節は昇格組の岡山に足をすくわれ、0-1の敗戦。決定機はあったものの、アンデルソン ロペスのシュートがポストに嫌われるなど決め切れず、セットプレーから失点。終盤に仕掛けた猛攻も実らずに勝点を積むことはできなかった。
4月も厳しい連戦が待ち受けているだけに、7連戦の2戦目となる今節は勝って勢いと落ち着きをもたらしたいところ。今季から指揮を執るスティーブ ホーランド監督は名古屋戦に向けて、「(前節は)フラストレーションのたまる試合だったが、しっかりと切り替えてやっていきたい」と前を向く。中3日という短い準備期間でどれだけ仕上げることができるのか、チームの総合力も問われる。
[ 文:斎藤 孝一 ]
