「1つ勝ったことで、選手も非常に前向きに練習に取り組んでくれた」と、中断期間での練習に手ごたえを感じたという名古屋の長谷川 健太監督。開幕直前に負傷者が続出し、理想とするメンバーがなかなかそろわない中、前節はシステムを昨季の[3-4-2-1]に戻したことで役割が明確になり、守備面も安定したことでなんとか勝利を収めることができた。
中断前に結果を出せたことはポジティブだが、長谷川監督は「勝ったことで1つの答えは出たが、内容的にはまだまだ改善しないといけないところが多い」と、表情はいくぶん厳しめだった。特に連係面では「もっとチームとしてのオートマチックさを出していきたい」と強化を進めており、横浜FM相手に見ごたえのある崩しができるかが見どころの1つになる。
また、前節はシステム変更がうまくいったが、その形を継続するのか、それとも理想とする2トップ、1アンカーに戻すのかも注目ポイントだ。タイトルを獲得するために1試合平均2得点を指揮官は求めているが、現状の数字としては遠く及ばない。勝点3を求めながら攻撃的にというサッカーは、やってできないことはないものの、いまは大きなリスクが伴う。現有戦力を見てバランスよく戦っていくことが必要となりそうだ。
注目選手は、前節はトップ下を務めた森島 司と山岸 祐也。万能型の司令塔と万能型のストライカーは、前節でようやく同時に先発のピッチに立つことができた。森島は「ギシくん(山岸)はボールを失わないし、収まるし、周りに合わせることが得意なので、一緒にプレーしていてすごくやりやすい」と、コンビネーションの手ごたえを語る。その2人が結果を出せばチーム状況も大きく好転するのは間違いなく、それがチーム浮上の“チケット”になる。
アウェイに乗り込む横浜FMも今節から厳しい連戦に入るが、4月10日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の影響で未消化の明治安田J1第3節・G大阪戦が組み込まれており、こちらは公式戦6連戦の初戦となる。
前節は、序盤で10人になった京都に2点差から一度追いつかれるという接戦を演じてしまい、52分にアンデルソン ロペスが決めて再びリードしたものの、64分にGKポープ ウィリアムが退場するという波乱の展開に。それでも、その後はしっかりとリードを守り切り、ジェットコースターゲームをしたたかに制して勝点3を積み重ねた。
横浜FMも昨季とは違うシステム(中盤が逆三角形の[4-3-3])を採用し、コンビネーションに少し課題を抱えているようだが、この中断期間でどれだけ修正を進められたか。ACLを勝ち上がっていくべく、実戦でも、勝利を積み重ねながら熟成していきたい。
[ 文:斎藤 孝一 ]
