FC東京は、前々節・C大阪戦から先発メンバーを5人入れ替えて前節・G大阪戦に臨んだ。序盤はG大阪に主導権を握られる展開になった中、松橋 力蔵監督は62分に白井 康介、俵積田 晃太、高 宇洋を一挙に投入。これが流れを大きく変える采配となって9試合ぶりとなる待望の勝利を手にし、ようやく長いトンネルを抜け出した。
勝利の立役者となったのは、自陣から1人でドリブル突破し、先制ゴールを決めた俵積田 晃太だろう。今季初得点を振り返り、「本当にうれしくて、気持ちの良いゴールでした。ボールをもらったときに前にスペースがあったので、自分で行こうと決めていました。うまく抜けて決められて良かったです。今までの苦しさがすべて吹き飛んだような気がしました」と喜びを爆発させた。この活躍を受け、清水戦では2試合連続ゴールを狙いたい。
また、古巣を相手に美しい軌道を描くシュートで追加点を奪った高 宇洋も確かな存在感を示しただけに、清水戦では彼のプレーがさらにチームを引き上げてくれるはずだ。
守備面ではCBの岡 哲平が体を張り、7試合ぶりの無失点に貢献したことも大きな収穫だ。「気合いで守りました。相手の攻撃の起点をつぶす場面や、進入されたところをしっかりケアして、最後は人につき、クリアではじく。そういう細かい部分に集中して、守り切れた試合だったと思います。ここからは勢いに乗るしかないです。すぐに清水との試合があるので、しっかりリカバリーして、この熱い気持ちを次にぶつけたいです」と意気込みを語った。中3日で迎える清水戦でも、その気迫と集中力で最終ラインを引き締め、チームを連勝へと導く存在となるだろう。
対する清水は、直近の明治安田J1第11節・福岡戦から中8日とコンディション面でアドバンテージがある。3年ぶりのJ1復帰となった中、今季ここまで7位とJ1の舞台でも確かな力を発揮している。
超攻撃的なスタイルの中心にいるのが、今季5ゴールを挙げている北川 航也だろう。2018年にはJ1で13得点を記録し、日本代表にも名を連ねた実績を持つストライカーはキャプテンとしてもチームを力強くけん引している。
そして忘れてはならないのが、長年にわたり日本代表として活躍してきた乾 貴士の存在だ。チーム最年長ながら、その圧倒的な存在感と技術は衰えを知らず、今季も全試合に出場している。
中盤には、マテウス ブエノと、宇野 禅斗のコンビが君臨し、ゲームをコントロールしている。宇野 禅斗にとっては高校時代の先輩であるFC東京・安斎 颯馬の前で成長した姿を見せたいところだ。
今季初の2連勝を狙うFC東京か。J1で4年ぶりとなる3連勝を目指す清水か。勢いに乗って次の1勝を手にするのは果たしてどちらのチームなのか。注目の一戦が幕を開ける。
[ 文:匂坂 俊之 ]
