この一戦で注目したいのが、前節・横浜FC戦で累積4枚目となるイエローカードを受け、今節は出場停止となる柏・熊坂 光希のポジションに誰が選ばれるかだろう。開幕からボランチで先発に名を連ねて存在感を際立たせると、6月のFIFAワールドカップ26アジア最終予選に臨む日本代表に初招集。最前線から高い強度でプレッシングを掛けてくる神戸に対し、球際で負けずに中盤の要として君臨する熊坂 光希の不在は大きいかもしれない。
ただ、チームがピンチのときこそ、出場機会の少ない選手にとってはチャンスだ。前々節・町田戦で先発したものの、前半途中で悔しい交代となった戸嶋 祥郎や、JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド3試合でフル出場した白井 永地などの台頭に期待が寄せられる。その白井 永地は神戸戦に向けて、「誰が出ても、いまのチームのサッカーを体現できるように準備するだけだと思うし、その上で試合に出たら結果を出せるように準備する」と意識を高めている。
この“台頭”については、前半戦を総括する上でのトピックに挙げられるだろう。特に序盤戦で主力だった杉岡 大暉や原川 力といった選手たちがケガで離脱する中、田中 隼人や山田 雄士らが台頭。原田 亘が離脱した時期には成瀬 竣平や三丸 拡が3バックで可変役を担うなど、各選手がリカルド ロドリゲス監督の志向するスタイルの下で自身のポテンシャルを発揮してきた。
そういった部分について指揮官は「各ポジションに2、3人ときっ抗したレベルの選手をそろえることができたというのが、ケガ人が出たときに明確に出た」と説明。続けて「誰かがケガをしても替わりに出た選手が同じレベルでできているというのが大きい。チーム内でのポジション争いというのが、各選手のレベルアップにも大きくつながっている」と熾烈なポジション争いを歓迎している。今回は出場停止という形にはなるものの、絶対的な存在となりつつある熊坂 光希の牙城を崩せるかに注目したい。
対する神戸は、開幕から思うように勝星を挙げられない中、第10節・東京V戦から4連勝と本来の強さを取り戻したかと思われたが、その後の第15節・C大阪戦から2連敗。第17節・G大阪戦から再び連勝するも、前節は清水に2-3と敗れており、なかなか成績が安定していない。さらに武藤 嘉紀が全治3カ月の離脱を強いられるなど、チームの状況は決して良いとは言えない。それでも、攻撃では大迫 勇也やエリキ、宮代 大聖、守備では酒井 高徳やマテウス トゥーレルとタレントはそろっている。今節は後方からボールを大事につなぐ柏が相手。圧を掛けて相手陣へと押し込んでのカウンターから得点を狙う形を完遂したい。
最後に、ひさびさの日本代表復帰を果たした柏の細谷 真大としては、2試合連続でゴールを決め、代表戦へはずみをつけたいところだろう。ここまでのゴール数は『4』。2ケタ得点を狙うためにも、まずは前半戦で10得点の半分には達しておきたい。
[ 文:藤井 圭 ]
