苦しい試合が続いていた鹿島だが、16日の天皇杯3回戦で長崎を2-1で下し、ひさびさの勝利を味わうことができた。「非常にタフな戦いになりましたけども、その中でまずはしっかりと勝ち切れたことをうれしく思います」と鬼木 達監督も喜ぶ。ミスがあっても、一体感が戻ってきたチームは崩れることなく長崎の攻撃を防ぎ、攻撃面ではチャヴリッチが2点に絡む活躍を見せた。そのチャヴリッチは「数カ月前にも同じような状況を自分たちは味わった。そのときも戻ってこられることを証明したので、もう一度やりたい」と、4月に公式戦4連敗を乗り越えて7連勝につなげたことを挙げ、ここから再興を図ることを意気込む。
対戦相手は首位の柏ということもあり、選手たちのモチベーションも高まっているだろう。前半戦ではレオ セアラのハットトリックもあり3-1で勝利している。その再現を狙いたい。
2回戦で東洋大に敗れていた柏は16日に天皇杯の試合がなく、2週間の間隔が空いて今節を迎える。試合勘という部分では難しさがあるかもしれないが、直近の4試合は3勝1分と鹿島とは正反対の成績を残している。23試合を終えて、敗れたのは三度のみ。リーグで最も安定した戦いを見せているチームの1つだ。首位に立ったことについて、リカルド ロドリゲス監督は「ここから首位の座を譲ることなく、一試合一試合戦い続けることこそ重要です」と話す。その意味でも、最初の試合である鹿島戦で勝利を手にすることは非常に重要だろう。
両チームとも先日まで開催されていた東アジアE-1選手権に選手を送り出しており、鹿島からは早川 友基、植田 直通、キム テヒョンの3人が選ばれ、柏からは古賀 太陽、垣田 裕暉、久保 藤次郎、細谷 真大の4人が選ばれている。代表活動を経験した彼らのプレーにも注目したい。また、植田 直通は「Jリーグを代表する選手たちで優勝することができた。Jリーグを盛り上げることで日本のチーム力も上がってくると思う。Jリーグには若い良い選手がいっぱいいますし、そういう選手を見てもらうきっかけになれば」と話す。若い選手たちの活躍にも期待したい。
この試合の重要性は、両チームの監督や選手だけでなくサポーターも理解している。チケットは車椅子席を除いてすでに完売。両チームのタイトルに懸ける思いがぶつかる激しい試合になりそうだ。
[ 文:田中 滋 ]

