福岡の金 明輝監督が「まずはベースのところで負けないこと」をゲームのポイントに挙げているように、運動量、球際の強度、攻守の切り替えスピードといったベースとなる部分を重要視するチーム同士の対戦だけに、そこの出来が勝利への前提条件となる。
その上で白星を引き寄せるポイントになるのは、攻撃面だと予想する。23試合を戦ってリーグ最多の38得点を挙げている京都の攻撃力は言うまでもなくストロングポイント。チーム4位の4得点を挙げていた川﨑 颯太が1.FSVマインツ05(ドイツ)へ期限付き移籍したことは少なからずチームの得点力に影響するだろうが、マルコ トゥーリオはリーグ戦2試合連続2ゴール中と好調。天皇杯3回戦の横浜FC戦では、リーグ戦においてチーム最多の8ゴールを挙げているラファエル エリアスが途中出場でケガからの復帰を果たし、しかもゴールも奪っている。さらに東アジアE-1選手権の第2節・中国代表戦で先発、第3節・韓国代表戦で途中出場の原 大智も代表活動で受けた刺激をチームに還元すると予想できるため、チームとしてリーグ戦5試合連続の複数得点は十分に期待できる。
一方の福岡はここまでで挙げた得点数はリーグ16位タイの『19』。京都のちょうど半分にとどまるが、チーム内には攻撃面での自信が芽生え始めている。金 明輝監督は「(6月4日と8日に行われたJリーグYBCルヴァンカッププレーオフラウンドで)広島相手に良い戦いを見せたことで選手が自信を持った。それ以降は、自信によって各選手が強気のプレー選択ができるようになった」と話したように、6月21日の第21節・新潟戦では今季最多の3得点を挙げている。
天皇杯3回戦の北九州戦は延長戦まで戦って無得点だったが、24本ものシュートを放った。リーグ戦のシュート総数は上から9番目だが、決定機の数はそれほど多くなかった。しかし、北九州戦では4、5点と入ってもおかしくはない決定機を作り出した。これについては「中断期間での取り組みの成果」と金 明輝監督は語っており、特に藤本 一輝や岩崎 悠人らウイングバックの特長をうまく生かしたニアゾーンへの進入が効果的で、攻撃のパワーアップが図られている。
京都でプロキャリアをスタートさせた福岡の岩崎 悠人はこの古巣戦に向けて、「3点を取って勝ちたい」との意欲的なコメントを口にしている。その言葉は攻撃力向上に向けた自信の表れ。さらに京都の爆発的な攻撃力を考えれば、“それくらい取らなければ勝てないだろう”との予測から出たものだろう。この一戦、激しい打ち合いになる可能性あり!
[ 文:島田 徹 ]


