ここまで8勝7分11敗で14位につける東京V。降格圏の18位とは勝点7差となっており、下位との直接対決も残しているため予断は許さない。優勝争いの真っただ中にいる広島は、前倒しで行われた20日の第30節で神戸と対戦しており、中2日でこの一戦に臨んでくる。
中6日の東京Vにとって日程面での多少のアドバンテージはあれど、強烈なタレントを数多くそろえる広島との対戦は容易にはいかないだろう。それは中盤の平川 怜も「ウチのほうがコンディションが良い状態で臨まないといけないけど、そう簡単にはいかないですし、90分を通して終盤に(運動量の)差が出てくると思います。そこでしっかり走り勝てるようにしたいです」と理解している。最後まで走り切り、粘り強く戦うことが勝利のためには必要だ。
それは前回対戦の教訓とも言える。広島の本拠地に乗り込んだ第17節は、77分に先制点を挙げるも、87分に同点ゴールを浴びる。さらには89分にもゴールを許して逆転負けを喫した。広島は逆境に立たされたときこそ、強さを発揮することは痛いほど分かっている。城福 浩監督も「昨日の試合(20日の神戸戦)で言えば、驚くべきことは1人退場してからのほうが広島が良かったんですよ」と切り出し、こう続ける。
「(前回対戦は)85分ぐらいまで1-0でリードしていて、ラストの10分、15分でもう攻められっ放しになりました。火をつけられたというか、言い方は悪いですけど、本気を出されてあえなくついえた。追い詰めたとも言えるけども、僕は力の差をすごく感じた。今回はもちろん(選手に)広島のことは多少は意識させるけど、われわれがキックオフからいかにフルパワーで臨んで、いまの課題である、あとから出てくる選手も含めて100%の力を出していけるか。広島に、最初は抑え気味で最後にハイトップのギアでやるようなギアの変え方をさせないことが必要だと思います」 対する広島は、14勝4分9敗と消化試合が1試合多い中で6位につける。神戸との上位対決に敗れたのは痛いが、同じ試合数を消化している首位の町田とは勝点3差。詰め寄ることは十分に可能だ。優勝を争う中で連敗は許されない。生き残りを懸けて東京Vから『3』を奪いにいく。
神戸戦からは複数選手の入れ替えが予想されるものの、その試合で一発退場となった佐々木 翔は出場停止となる。守備の要を欠く中、キム ジュソンらの台頭に期待がかかる。
また、神戸戦にフル出場した中村 草太は今節に向けて「絶対にどんな内容でもいいので勝点3が必要だと思っています」と士気は高い。2027年から東京Vへの加入が内定しており、すでにJリーグデビューも果たした日本大の平尾 勇人は、広島の印象としてその中村 草太の名を挙げ、「大学から入って活躍しているのは刺激を受けています」と語気を強めた。
高強度でのマッチアップが予想される好ゲーム。味スタのピッチで輝くのは、どの選手だ。
[ 文:藤井 圭 ]
