そんな中で迎える第31節、パナソニック スタジアム 吹田では名門の意地に懸けて残留を果たしたい17位・横浜FMが、10位・G大阪と対戦する。
ホームで迎え撃つG大阪の直近試合は17日で、リーグ戦3連勝を飾った勢いで挑んだAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)の初戦で東方(香港)に3-1と快勝。公式戦4連勝とした。
東方戦の4日前に行われた第29節・浦和戦では、失点がかさんでいた守備でクリーンシート。その背景にあるのが、ダニエル ポヤトス監督にとっての悩みの種だったダブルボランチの組み合わせに、現状の最適解が見つかったことである。満田 誠が再びボランチにコンバートされ、安部 柊斗の相棒として東方戦でも攻守で機能性を見せている。
その東方戦では、浦和戦からスタメン6人を変更。その意図について、ダニエル ポヤトス監督は「これから横浜FM戦、新潟戦とリーグ戦の試合が続いていくので、チーム全体を使っていくという意味合いがあった」とコメント。複数の主力を温存しながら勝利してみせた。
初瀬 亮とのポジション争いを刺激にする黒川 圭介や、攻守で本来の姿を見せ始めている奥抜 侃志らの存在を含めて、チームの底上げがなされているG大阪が今節目指すのは、今季初のリーグ戦4連勝だ。
苦しい展開が続いた8月の試合のように、先に失点を喫して追う展開を強いられるのは禁物だが、同時に連勝中に見せてきたのは失点をはねのける攻撃力。東方戦では後半途中から切り札として投入された宇佐美 貴史は単なるアタッカーではなく、タメを作りながらチームの攻撃をけん引。満田 誠、安部 柊斗と巧みな補完性を見せながら中盤を機能させている。また、0-2で敗れた横浜FMとの前回対戦時(3月16日)は加入直後で、フィット感に乏しかったデニス ヒュメットは、いまや新エースとしての信頼を勝ち取っており、常に得点の薫りを漂わせるプレーを続けている。彼らは今節、どのような活躍を見せてくれるか。
一方の横浜FMは中2日での試合となり、5日間のインターバルがあるG大阪より不利な日程でのアウェイ戦となる。ただ、前節は福岡に2-0で勝ち切っており、手ごたえと勢いを持って臨めることは好材料だ。
降格圏に位置する横浜FCも前節で勝利したため、降格圏との勝点差はまだわずか『1』。G大阪戦で引き分け以下に終わった場合、再び降格圏に沈む可能性がある。大事な一戦が続いていくが、「もう全員で粘り強く戦い続けるしかない。小手先だったり、キレイ事でどうにかなるような状況ではない」と大島 秀夫監督は決意を口にしている。
日程面を考えれば難しいやり繰りを強いられることになるのは間違いなく、総力戦で臨むことになる一戦。その中でも注目は、福岡戦で2得点に絡んだジョルディ クルークスだ。
内容よりも勝点3だけが欲しい横浜FMと、ACL2との並行日程の中でよりサッカーの質を高めたいG大阪。試合当日の最高気温は30℃に届かない予想だが、ピッチ内では熱い戦いが期待できそうだ。
[ 文:下薗 昌記 ]
