前節・FC東京戦を0-1で落とし、今季ワーストの4連敗を喫した福岡は、まずはメンタル面の調整が必要だ。金 明輝監督も「難しい時期はこれが初めてではない。良い部分に目を向けて、ポジティブな姿勢で次の試合に向かいたい」と話している。
また金 明輝監督は「(明治安田J1第29節で)C大阪に4失点で敗れて、(前々節・)マリノス戦とFC東京戦は少し後ろに重たくして攻撃もあまりリスクをかけないようにしたが、しっくりこなかった。だから広島戦はホームでの戦いだし、慣れ親しんだスタイルで勢いのある戦いをしたい」と、調子が良かったときの、能動的でアグレッシブな攻守を今節は表現したいと意気込む。
一方の広島は3試合連続ドローも、スコアレスで終えた前節・柏戦をミヒャエル スキッベ監督は「自分たちは日本でトップレベルのサッカーというところを示すことができたと思っている」と言い、その戦いぶりを高く評価。攻撃的な柏をアグレッシブな守備で無失点に抑えたことに加え、高い位置での効果的な攻撃から好機も作り出し、攻守の出来は良い状態だ。
福岡は前節で退場となったウェリントンが、広島は累積警告によってジャーメイン 良が出場停止と、前線で起点となれる選手がそれぞれ不在。特に負傷者を多く抱える福岡にとってウェリントン不在は痛い。広島は前節で先発して良いパフォーマンスを見せた木下 康介や、第14節・福岡戦で先制ゴールを挙げた加藤 陸次樹が控えているため、ジャーメイン 良の不在は大きな穴とはならないかもしれない。
福岡の金 明輝監督は前節までの2試合を振り返り、「先制されると試合が難しくなること。失点をしてからパワーを出しても遅いという気づきがあった。だから広島戦はホームゲームだし、序盤からパワーを出して先制点を取りに出たい」と、積極的な試合の入りで主導権を握りたいと言う。
一方で指揮官は「良かったときは失点が少なく、堅いゲームができていたが、いまは踏ん張り切れずに失点している状況」との見方もしており、勢いで相手を押すだけではなく、うまくゲームをコントロールしながら相手の勢いをそぐ、その両方をうまく実践するという難しい作業も勝利のポイントに挙げている。
同カードはJリーグYBCルヴァンカッププレーオフラウンドの2試合を含めて、今季すでに三度の対戦が行われた。福岡は前述のプレーオフ第1戦で1-0の勝利を収めながら、2戦目は1-2で敗れ、延長戦の末にPK戦で敗れて敗退したが、その2試合でつかんだ自信がリーグ戦9戦無敗という記録につながった。
そういう流れがある中で金 明輝監督は、「いまは苦しい状況だが、1つ勝てばガラリと流れが変わることは分かっている。ニューヒーローが誕生して、それが勢いになるかもしれない。今度の広島戦はそういうゲームにしたい」と話している。FWの駒不足の中、ここ3試合でベンチ入りを果たしているサニブラウン ハナン、17日にプロ契約を結んだ2種登録の前田 陽輝らが出番を得て、指揮官が言う“ニューヒーロー”になる可能性もある。
[ 文:島田 徹 ]


