昨季終盤の明治安田J1第36節で対戦した際は、残留を争うチーム同士だった。しかし今季、新潟は現在20位でJ2降格が決定。柏は優勝を狙える2位につけている。対照的な状況に置かれている両チームだが、それぞれに勝ちたい強烈な理由がある。
ホームの新潟は、今季限りで入江 徹監督、千葉 和彦、高木 善朗、堀米 悠斗、楢原 星一チーフトレーナーがチームを去ることが、28日までに発表されている。
堀米 悠斗は2017年から9シーズンを新潟で過ごし、6年連続で主将を任されてきたチームの中心人物。高木 善朗は前回のJ2降格初年度となる2018年に加入し、新潟の攻撃にクオリティーを与えてきた。また千葉 和彦は、アルベル監督(当時の登録名はアルベルト)体制2シーズン目の2021年に名古屋から加入。10年ぶりに新潟へ復帰すると、自身のプレースタイルにもマッチした新潟のパスサッカーを進化させる大きな力となった。
堀米 悠斗は「笑顔で送り出したいし、自分も笑顔で送り出されたい。最後、チームにパワーを与えられるような明るい雰囲気を作っていけたら」と、チームのために力を尽くす。
サッカーに目を向ければ、17試合未勝利が続いている。
新潟が最後に勝利したのは、樹森 大介前監督体制で戦った第20節・横浜FM戦。それから実に5カ月以上、勝利から遠ざかっていることになる。
今夏、柏から完全移籍加入した白井 永地にとっては、古巣対決。期限付き移籍で同じく柏から加入した島村 拓弥は契約上出場できない。白井 永地は「ふがいないシーズンを送ってきた中でもたくさんのサポーターが来てくれると思うので、相手がどこであれ、勝たないといけない。こういう状況で、たまたまレイソルと試合をすることになりますが、僕自身、新潟に覚悟を持って来ましたし、それをどう表現するか、本当に良いシチュエーション。『負けられない』という思いが一番強い」と、思いを持って臨む。
苦しいシーズンを支え続けてくれたサポーターのためにも、長年チームを引っ張ってきた仲間たちをせめて笑顔で送り出すためにも、“ビッグスワン”で18試合ぶりの勝利をつかみたい一戦だ。
2位の柏は、1位の鹿島と勝点1差につけている。残り2試合で逆転優勝を果たす上でも、今節は絶対に落とせない一戦となる。
現在10試合負けなしで、無失点での4連勝中。昨季まで新潟に在籍したGK小島 亨介を中心に、安定した守備を誇っている。古賀 太陽とともに、開幕戦から全試合フル出場を続けている小島 亨介は、18試合を無失点に抑えている。今節出場すると、J1通算100試合となる。古巣を相手に、進化した姿で勝利を演出できるか。
リーグ前半戦は、1-1で引き分けたカード。ポゼッションを基調としたサッカーを展開するチーム同士の駆け引きも、見どころの1つだ。
絶対に譲れない勝利をつかむのはどちらになるか、注目だ。
[ 文:野本 桂子 ]

