福岡は前節、当時4連敗中(PK戦負け1試合を含む)だった岡山に0-2で敗れた。守備の甘さ、そこで生まれた一瞬のスキを突かれて奪われた2点をはね返すことができず、6試合続いていた勝点獲得が止まった。好調の中で喫した敗戦からうまく気持ちを切り替えて今節に臨めるかが、まずは大事だろう。
塚原 真也監督は岡山戦後の会見で「連戦中にたくさんの発見もあったし、もちろんそれだけじゃなく課題もたくさん得た。次のホームでの試合が重要」と、第11節・名古屋戦から岡山戦までの中2日でのアウェイ3連戦の経験は今節で生きるはず、生かしたいとの思いを口にしている。それをチームとしてどれだけ共有してピッチで表現できるかに注目したい。
また、岡山戦からのメンタル回復にプラスの材料となるのは、第9節での今季一度目の対戦で広島に勝っていること。左サイドでの素晴らしい連係から辻岡 佑真の精度の高いクロスを橋本 悠が頭で押し込み、16分に先制。後半は守勢に回るが、粘り強い守備と相手のシュートがポストに当たるなどの運にも恵まれ、1-0で勝利。今季初の90分勝利を、J1に定着した2021年からリーグ戦1勝2分7敗と大きく負け越していた広島から手にした自信は、今節でもプラスに働くことだろう。
対する広島はホームでの前回対戦で喫した敗戦の雪辱を、アウェイの地で果たそうと大いに燃えているはず。第9節・福岡戦に敗れて当時は4連敗となっていたが、その不振からいまは脱却した状態。第10節・清水戦を1-1からのPK戦勝利、前々節・長崎戦を2-0、前節・C大阪戦を2-1と、ホーム3連勝を挙げて一気に好調に転じ、今節を迎える。
特に前節は勢い増加につながる戦いとなった。序盤に先制を許したものの、後半に奮起。主導権を徐々に握ると、86分に相手のオウンゴールを誘い、アディショナルタイムにはPKを木下 康介が決めて逆転勝利。バルトシュ ガウル監督が「先制されて逆転するだけの気持ちの強さを示せたことは素晴らしいし、前半から多くを学び、この試合を通して成長できた」とメンタル面の充実を評価すれば、木下 康介も「この勝ちは大きい。ここから連戦に良い流れで入っていけると思う」と、精神的に非常にポジティブな状態で今節に臨めるだろうと話している。
前回対戦では前半のうちにリードを奪った福岡だが、今節はやはり堅く守ってきっ抗した展開に持ち込んだ上で、カウンターやセットプレーで得点を狙いたいところ。対する広島は連勝の勢いを生かして前半から押し込み、先制、追加点の流れを作りたいところだろう。
福岡がJ1百年構想リーグでの広島戦ダブルを達成するのか、それとも広島がリベンジを果たして連勝を『4』に伸ばすのか、結末はいかに。
[ 文:島田 徹 ]


